徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

直言

Chokugen

鹿児島徳洲会病院 院長
池田 佳広(いけだよしひろ)

直言 生命 いのち だけは平等だ~

池田 佳広(いけだよしひろ)

鹿児島徳洲会病院 院長

2021年(令和3年)11月15日 月曜日 徳洲新聞 NO.1313

連携強化し谷山地域の救急医療守る
新病院はすべて“断らない”が使命
徳田・医療法人徳洲会名誉理事長の思い継ぐ

12月1日、当院は新築移転オープンします。1987年に開設した当院は老朽化が目立っており、院内も狭く、患者さんの療養環境や職員の就労環境も不十分、新型コロナ感染症など感染管理の点でも対応に苦慮しました。しかし、新病院に移転し、それらの多くが改善できます。


私が当院に着任したのは2018年1月。同時に倉掛真理子・副院長兼看護部長、古堅剛事務長が異動してきました。その後、3カ月で入院患者数が急増し、職員にも活気が出てきました。同年5月には執行理事会で新築移転のプレゼンテーションを行い、1回目で承認していただきました。後に聞いた話では1回で通ることは、ほとんどないそうです。それから約3年で新病院が竣工に至りました。


新病院のコンセプトは「救急・災害医療」、「離島・へき地医療の基幹病院」、「リハビリテーションの充実」の三本柱です。設計デザインは動線に配慮し「シンプル」、かつ将来性を考え「フレキシブル」に対応できるようにしました。

患者さんと家族に寄り添う 高齢の方々が過ごしやすく

徳田虎雄・医療法人徳洲会名誉理事長の故郷、徳之島がある鹿児島県での新築移転プロジェクトに感慨もひとしおです。新病院は鹿児島市の南にある谷山地域にあります。十数年前から病院や医師が不足している所で、徳田・名誉理事長の指示により土地を探し、見つけた場所です。その思いをしっかりと引き継いでいきたいと思います。


谷山地域にある大きな病院は鹿児島大学病院と鹿児島生協病院のみです。鹿児島大学病院は三次救急が中心で、救急患者さんの多くを占める軽症から中等症は鹿児島生協病院に運ばれます。そこでは受け入れに相当尽力されていると思いますが、ひとつの病院にできることには限界があります。また、診療所の先生方も頑張っておられますが、夜間や休日に救急車を受け入れるのは困難です。


谷山地域での救急患者さんの4~5割が鹿児島市の中央地域に搬送されているのが現状です。現在、当院の常勤の循環器内科医師は私ひとり。脳神経外科医師はおらず、全体の医師数もさほど多くありません。しかし、救急患者さんの8~9割は緊急のカテーテル治療や手術が必要なわけではありません。困っている方がいれば、まず当院に運んでいただき、すべて断らずに引き受け、必要なら三次救急病院に搬送――それが新病院の使命と考えています。近隣の施設や救急隊と連携し、地域の救急医療を守っていく考えです。


「患者さんと、ご家族に寄り添う病院」をつくりたい――それが一番の思いです。新病院では患者さんの多くを占める高齢の方々が過ごしやすいように、地元や和風の雰囲気を醸し出すデザインを取り入れました。


職員が働きやすい環境も意識しました。新病院ではグループ初となるスマートフォンを用いたシステムを導入します。チャット機能を使い、看護師から医師への依頼もストレスなくでき、見守りカメラやナースコールとも連動します。またスポットチェックモニターの代わりに、体温や血圧などバイタル(生命兆候)を自動で電子カルテに転送できます。薬局には調剤をサポートするロボットも導入します。今まで手動で行ってきたことを自動化することで職員の負担が大幅に軽減できます。そのぶん患者さんに寄り添う時間が増え患者さんも幸せになるはずです。

離島・へき地医療に貢献 鹿児島県全体の医療にも

当院から屋久島や与論島など離島病院に看護師や臨床検査技師らが応援に行っていますが、応援医師は飯田信也・名誉院長が中心で、非常に少ないのが現状です。新病院では何年後かには、たくさん医師を集め、離島・へき地医療に大いに貢献したいと思います。県内に多くあるグループ病院とも連携を密にし、鹿児島県全体の医療に寄与していく考えです。


12月1日にグループ病院の新築移転のなかでは最長となる約8㎞に及ぶ引っ越しを行います。九州ブロックの福岡徳洲会病院、長崎北徳洲会病院、大隅鹿屋病院(鹿児島県)、山川病院(同)、屋久島徳洲会病院(同)、宇和島徳洲会病院(愛媛県)に加え徳之島徳洲会病院(鹿児島県)、岸和田徳洲会病院(大阪府)、野崎徳洲会病院(同)、宇治徳洲会病院(京都府)から計80人以上が応援に来てくださります。感激に堪えず、心より感謝しております。皆で頑張りましょう。

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