徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2026年(令和8年)08月31日 月曜日 徳洲新聞 NO.1558 3面

浜﨑・湘南鎌倉病院助産師
国際助産師連盟学術集会で口演
“マタニティ坐禅”に多くの反響

「マタニティ坐禅を世界に向け発信でき、うれしい」と櫻澤・看護主任(中央)、竹村・看護主任(左)、浜﨑助産師 マタニティ坐禅を発表したセッション終了後、多くの質問者が浜﨑助産師(右)の前に

湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の浜﨑衣鶴子助産師は、ポルトガルで開催された国際助産師連盟学術集会で、同院が実践しているマタニティ坐禅をテーマに口演、分娩期和痛VR(仮想現実)に関する臨床研究のポスター発表も行った。

マタニティ坐禅は2017年から県内の建長寺で、和尚の指導の下に実施。これまでに延べ500人以上の妊産婦さんなどが参加した。「分娩に対する不安や恐怖は多くの妊婦さんが感じることであり、分娩の進行に影響を与えることから、坐禅の体験を通じて心や呼吸を整え、お産に向き合う力を育んでもらうために開催しています」(浜﨑助産師)。

口演では、同院の分娩スタイルや参加者へのアンケート結果など紹介。回答者(266人)の98%が「非常に満足」または「満足」と答え、70%が出産準備に有益と回答した。また、建長寺の協力を得て作成した坐禅の方法を紹介する映像を上映し、聴衆がその場で坐禅を実践、会場が静寂に包まれる場面もあった。終了後は多くの質問が寄せられ、関心の高さがうかがえた。

助産師リーダーの櫻澤亜有子・看護主任(助産師)は「当院は、お母さんの産む力と赤ちゃんの生まれる力を最大限に引き出すお産を大切にしています。その一環であるマタニティ坐禅を世界に向けて発信し、興味をもっていただけたことを、とてもうれしく思います」と笑顔。

また「25年には麻酔分娩を開始し、総合病院として麻酔分娩、自然分娩、アクティブバースなど、多様化する分娩に対応すべく、さまざまな選択肢を提案できる環境を整備しています。今後もこの取り組みを継続していきたい」と抱負を語る。

マタニティ坐禅の開始当初からかかわる竹村和子・看護主任(同)は「自分の内面を見つめたり呼吸を整えたりする坐禅は、お産だけでなく日常生活でも良い影響が期待できます」とアピール。

分娩期VR和痛は、分娩進行中にVRゴーグルを装着しリラックスできる映像を見て痛みの緩和を期待するというもの。欧米諸国で効果が報告されているが、国内では同院の臨床研究が初だ。経膣分娩予定の妊婦さん50人を、VR群25人と対照群25人にランダムに割り付け、VR群には分娩中に10~30分のVR体験を実施。19人が実際に体験、うち15人が「ポジティブな体験だった」と評価したものの、NRS(11段階で評価する痛みのスケール)では痛みの感じ方に統計的な有意差を認めなかった。

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