徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2026年(令和8年)07月13日 月曜日 徳洲新聞 NO.1551 3面

徳洲会グループ各施設
山下・特別顧問が上部消化器外科
低侵襲手術の指導や診療支援に力

山下好人・徳洲会消化器外科ロボット手術特別顧問が4月に入職、胃がんや食道がん、食道胃接合部がんなど上部消化管の低侵襲手術を専門とし、岸和田徳洲会病院(大阪府)院長補佐兼上部消化器外科部長を務めながら、徳洲会各施設での手術指導や診療支援を行っている。胃切除術後の再建方法として、現在は多くの施設で取り入れられている「mSOFY法」の考案者だ。

「経験や専門性を生かしグループに貢献したい」と山下・特別顧問

山下・特別顧問は大阪府出身。1988年に大阪市立大学医学部を卒業し、同大学第一外科に入局。その後、海外留学を経て同大学大学院や関連病院に18年間勤務した。

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2016年からは前職の日本赤十字社和歌山医療センターに所属し、消化器外科部長やがんセンター副センター長などを歴任。上部消化器外科を専門とし、とくに胃がんや食道がん、食道胃接合部がんなどに対する内視鏡手術(腹腔鏡手術・胸腔鏡手術)や、ロボット支援手術に精力的に取り組んだ。これまで手がけた手術は胃がんで1,000例超(うちロボット支援手術250例程度)、食道がんで400例超(同50件程度)などに上る。

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資格も、日本外科学会や日本消化器外科学会などの専門医・指導医をはじめ、消化器・一般外科領域で日本内視鏡外科学会の技術認定医やロボット支援手術認定プロクターを取得している。また、実績のなかで、とくに挙げられるのが胃切除術後の再建方法「mSOFY法」。かつて胃の上部にがんが生じた場合、上部だけを切除し残った胃の下部と食道を吻合しても、激しい逆流性食道炎を起こすケースが多く見られたことから、胃を全摘出する方法が一般的だった。

しかし、 “術後のQOL(生活の質)を考えれば少しでも胃を残したほうが良い”との考えから、山下・特別顧問は14年に胃酸や胃の食べ物などが食道に逆流しにくいうえ、食事による胸のつかえも生じない再建法を考案。腹腔鏡下手術やロボット支援下手術でも行えるだけでなく、早期がんにも進行がんにも適用できることから、現在では多くの施設が取り入れている。山下・特別顧問は「“患者本位”という言葉が好きで、患者さんのためになる治療を追求したいと考えています」と言いきる。

WEBを活用し後進育成も

徳洲会に入職したのは今年4月。山下・特別顧問は「前勤務先で“そろそろ大阪に戻ろうかな”と考えていたなか、複数の徳洲会グループ病院の方から声をかけていただき、入職することを決めました」と振り返る。

本部付けの「徳洲会消化器外科ロボット手術特別顧問」だけでなく、岸和田病院の「院長補佐兼上部消化器外科部長」にも就き、同院を拠点としながら徳洲会グループ各施設での専門領域に関する手術指導や診療支援を実施。現地に赴く以外に、WEBを活用した「ビデオクリニック」を開設。Instagramを窓口としてオンラインでの相談・症例検討なども行っている。主な対象は、ロボット支援手術の未導入施設、または導入しているものの軌道に乗っていない施設、胃や食道領域の技術認定医取得を目指す医師などだ。

「最近は胃がんの症例が少なく、医師の経験値も下がる傾向にあります。そのなかで食道胃接合部がんは増えています。胃と食道の境目という特殊な領域で難しい手術ですが、胃がん手術の経験値が下がるなかで、難しい手術が増えているので合併症が増えつつあります。食道がんも同様。これまでの経験を生かし、そういう症例があれば手伝いたいと思っています」と山下・特別顧問。

「徳洲会グループは、優秀な先生が多く運営面も含め本当に素晴らしいグループという印象。現場訪問やWEBビデオクリニックなどを通じ、いろいろな先生と知り合い、応援していけたら。徳洲会グループ全体の上部消化管外科・ロボット手術のレベルアップに少しでも貢献したいです」と意欲満々だ。

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