
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2026年(令和8年)07月13日 月曜日 徳洲新聞 NO.1551 2面
八尾徳洲会総合病院(大阪府)は新たにFFRCT(冠血流予備量比)検査を導入した。虚血性心疾患が疑われるケースに行う。心臓CT(コンピュータ断層撮影)のデータから3D画像を構築・解析し、心臓に血液を送る冠動脈の血流を評価する。カテーテルを用いる従来の方法に比べ、患者さんや医師の負担軽減が期待できる。
「検査も正確だと感じています」と手応えを示す松尾部長
虚血性心疾患は、冠動脈の狭窄や閉塞によって血流障害が起こり、心臓の機能が低下する病気の総称。一般的に、虚血性心疾患が疑われる場合、心臓に血液を供給する冠動脈の状態を調べるためCT検査を行う。撮影した画像から狭窄など病変が見つかった場合、危険度や症状との因果関係などを調べるために、さらにカテーテル検査を行う。
FFRCTは最初の心臓CT撮影で、これらと同等に冠動脈の血流状態が評価できる検査。撮影した画像をコンピュータが解析し、冠動脈3Dモデルに血管や病変の機能的情報、重症度に応じた虚血状態(青・黄・赤の各色)を表示する。追加のカテーテル検査を行わないため、患者さんの負担軽減が期待できるが、一定の要件が設けられており、該当する場合は利用できない。
八尾病院は今年に入り同検査を導入。狙いについて松尾浩志・循環器内科部長兼心臓血管センター副センター長は「一番は患者さんの負担軽減。狭窄と同時に、治療の適応もわかるのはメリットが大きい。また、カテーテルは少なからず脳梗塞のリスク(処置中に血栓が飛ぶ)や被曝といったリスクがあるので、それらを少しでも減らせたらと思っています」と説明する。
村尾信義・診療放射線技師長は医師の負担軽減に言及。「今までカテーテル検査を行ったものの、何も見つからなかったことがありました。同じカテーテルでも、医師には一層治療に専念できる環境になったと思います」と明かす。同院以外に、徳洲会グループでは湘南鎌倉総合病院(神奈川県)、福岡徳洲会病院、中部徳洲会病院(沖縄県)がFFRCTを実施している。