徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2026年(令和8年)06月29日 月曜日 徳洲新聞 NO.1549 4面

鎌ケ谷病院&大垣病院
新たに2病院が基幹型臨床研修病院に
徳洲会グループ全体では計28病院へ拡大

鎌ケ谷総合病院(千葉県)と大垣徳洲会病院(岐阜県)は、4月1日付で基幹型臨床研修病院の指定を受けた。基幹型とは厚生労働省が定める指定基準を満たし、独自の研修プログラムを作成して初期研修医を受け入れることができる病院だ。これで徳洲会グループ全体では基幹型は28病院となった。徳洲会は“生命だけは平等だ”の理念の下、高い倫理観と豊かな人間性、科学的な妥当性と探求能力、さらに社会発展に貢献する使命感と責任感をもった「総合的な能力をもつ医師」の育成を目指している。

「“良い水”であれば、必ず戻ってきてくれます」と増井院長

鎌ケ谷病院が基幹型を目指し始めたのは約3年前。前任より引き継ぎ、大橋高志・脳神経内科部長兼神経難病医療センター副センター長が、臨床研修プログラムの責任者に就いた。

「救急から離島・へき地医療まで幅広く勉強できることが一番の特徴」と大橋部長(左)と日高副主任

実績づくりの鍵となったのは、徳洲会グループと新潟県が連携する「県外たすきがけプログラム」への参画だ。新潟県内の病院から研修医を受け入れ、内科・外科の必修研修に加え、整形外科・形成外科など選択科目でも指導経験を積んできた。

「若い先生が入ることで院内にやる気が伝染します」と間瀬院長

この取り組みを機に研修医控室を設置するなど院内環境を整備し、複数診療科にわたる指導体制を構築、指定取得への足がかりとした。

「学生のやってみたいという希望に応えられるよう、提案型のプログラムを目指しました」と青木副院長(左)、山本主任

初期研修プログラムは1年次に内科・外科・救急・麻酔科の基本領域を習得し、2年次に地域医療と選択科目で実践力を養うという内容。協力型病院に県内の大学病院も名を連ね、高次医療も学べる環境を確保。徳洲会の特徴でもある離島・へき地医療の研修先として、喜界徳洲会病院(鹿児島県)、徳之島徳洲会病院(同)、館山病院(千葉県)と連携する予定だ。ハイブリッド手術室やダヴィンチ、難病医療センター、病理診断研究センターなど充実した設備の下、救急から回復期まで幅広い研修が可能で、とくに救急科と整形外科は症例数が多く、鎌ケ谷病院の強みとなっている。

これまで協力型臨床研修病院として初期研修医の研修を行ってきた大垣病院

大橋部長は「救急から離島・へき地医療まで幅広く勉強できることが一番の特徴です。当院での取り組みが、指定取得を目指すほかの徳洲会病院の参考になれば」とアピール。

増井文昭院長は「研修を通じて研修医の先生が、この地域に定着することで、地域医療の活性化につながります。当院に愛着をもってもらい、5年、10年と働き続けたいと思われる環境づくりが最重要と考えています。“良い水”であれば、必ず戻ってきてくれます」と力を込める。

日高瑞樹・総務課副主任は「2年間の初期研修を終えた後も残っていただけるよう、専門研修プログラムの体制づくりが今後の課題です。当院で専攻医を育てられる環境を整えていきたい」と展望する。

グループのスケール メリットを生かす!

大垣病院は基幹型取得が10年来の目標だった。山本磨美・総務課主任は「当院が10年前に掲げた病院機能評価(2024年に取得済み)と基幹型臨床研修病院取得というふたつの目標を、病院全体で共有し続けてきました。その積み重ねがようやく実を結びました」と振り返る。

協力型の時には、名古屋徳洲会総合病院、仙台徳洲会病院やグループ外の病院などと連携。実績づくりに向け担当者が連携先に足を運び、大垣病院の見学を依頼、顔の見える関係を積み上げた。

指導医の青木光広・副院長兼耳鼻咽喉科頭頚部外科部長は「継続して研修医を派遣していただけると、指導のしがいがあります。コンスタントに研修医が来てくれる関係があったからこそ、信頼が生まれ、基準をクリアできました」と笑顔。

同院のプログラムの最大の特色は、徳洲会グループのスケールメリットを生かした点だ。グループ内の複数病院が協力型として参加し、研修医は循環器、呼吸器、消化器などで専門性の高い病院から、離島・へき地病院まで、希望に応じてフレキシブルに研修先を選べる。青木副院長は「学生がやってみたいという希望に応えられるよう、提案型のプログラムを目指しました」と強調する。

同院は、岐阜県内で救急車受け入れ件数4,500件超とトップクラスを誇り、脳外科、循環器科、心臓外科、整形外科など急性期医療の症例数が豊富。リハビリテーションや回復期病棟も備えている。急性期から回復期まで一貫した医療を学べる環境に加え、西濃地区の災害拠点病院指定を目指し、ヘリポートを設けるなど、救急・災害医療の拠点としての機能強化も着実に進んでおり、研修の場としての魅力を高めている。

間瀬隆弘院長は「若い先生が入ることで、院内にやる気が伝染していきます。指導する側も自らのスキルを磨かざるを得ません。その好循環が病院全体の質向上につながり、病院が若返っていけば」と抱負を語る。

鎌ケ谷病院と大垣病院は、ともに27年度から年間2人の研修医受け入れを開始する予定だ。

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