徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2026年(令和8年)06月29日 月曜日 徳洲新聞 NO.1549 2面

病気のはなし224
加熱も死滅は難しい
ウエルシュ菌食中毒

農林水産省、内閣府食品安全委員会が相次いでウエルシュ菌による食中毒を警戒するよう呼びかけている。ウエルシュ菌は嫌気性があり、空気に触れづらい粘性の高い料理で増えやすい。高い耐熱性をもっていることが特徴で、同菌がつくりだす芽胞(菌が自らを守るために形成する一部休眠状態)は、100度の熱で1~6時間は耐えると言われ、一般的な調理方法で同菌を完全に死滅させることは難しい。

同菌は鶏、牛、魚など家庭でよく使われる肉、野菜などに付着し、なかには香辛料に付着しているケースも。少量であれば人体に大きな影響はないが、汚染された食材で、とくにカレーやシチューなど粘性が高い煮込み料理を、つくった日に食べきれず室温で長時間放置しておくと、鍋底(空気に触れにくい)で増殖し、温め直しても菌が死滅しないため食中毒を引き起こす可能性がある。ウエルシュ菌は匂いや色で汚染されているか、見分けが付かない点も問題だ。

ただ、食材がウエルシュ菌に汚染されていても、増殖前に食してしまえば問題ない。農水省は、①できるだけその場限りで食すこと、②残ってしまった場合は速やかに底の浅い容器に移し、冷蔵保存すること、③温め直しの際は鍋底までしっかり混ぜ(空気に触れさせる)、全体を十分に加熱すること――をすすめている。

PAGE TOP

PAGE TOP