徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2026年(令和8年)04月20日 月曜日 徳洲新聞 NO.1539 4面

徳洲会グループ
「世界腎臓学会議」の会期に合わせて
ワークショップやシンポジウムを開催

徳洲会は3月28日から4日間、神奈川県で開かれた世界腎臓学会議(World Congress of Nephrology:WCN)の会期に合わせ、26日に「アフリカの腎臓移植」をテーマにしたKDIGO (Kidney Disease::Improving Global Outcomes)ワークショップを、27日はKDIGOガイドラインに関するサテライトシンポジウムをそれぞれ共催した。さらに、本会議では徳洲会展示ブースを展開し、連日大盛況となった。

アフリカ支援の歴史や展望などを説明する東上理事長 持続可能な医療支援の重要性を説く日髙センター長 小林院長はモーツァルトの病歴を医学的視点で分析

26日のワークショップには、アフリカから約20カ国の代表者、国際腎臓学会(ISN)および国際移植学会(TTS)からも代表者が参加した。冒頭、東上震一理事長が挨拶に立ち、徳洲会が歩んできたアフリカ支援の歴史と未来展望を披露。

2018年にタンザニアの国立ドドマ大学付属ベンジャミン・ムカパ病院で、徳洲会の全面的な技術協力により、同国初の現地スタッフによる生体腎移植の実現に協力した実績に触れ、「これは一過性の援助ではなく、現地の医療水準を底上げするための教育と自立支援が目的です」とアピールした。

現在は、現地スタッフのみで移植手術が続いていることも強調。さらなる発展を目指し、「徳洲会腎臓病・移植センター」の建設をタンザニア政府と連携して計画していることを明かすと、世界各国から集まった医療従事者らから感嘆の声が上がった。

続いて、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の日髙寿美・腎臓病総合医療センター長が登壇し、徳洲会がこれまでアフリカの多くの国々に透析機器を寄贈、透析センターの開設を支援し、その一環として現地の医師や看護師を日本に招いて研修を行ってきた活動を報告。「医療環境が過酷なアフリカでは、単に機器を送るだけに終わらず、メンテナンス技術の指導や水処理システムの構築が重要となります」と実例を交えて解説した。

さらに、タンザニアでの移植プロジェクトでの苦労や、患者さんが回復していく過程を詳細に語り、徳洲会の支援が現地の人々の人生に希望を与えていることを強調。講演後は、アフリカで、どのようにして質の高い医療を維持するか、会場から質問が相次いだ。

その後、アフリカでの腎不全医療の現状と課題をテーマに、参加者らと活発な議論を展開。ベンジャミン・ムカパ病院での成功事例をモデルケースとし、いかに他のアフリカ諸国へ持続可能な移植医療を普及させるかについて、具体的な戦略が話し合われた。また、現地の若手医師への教育体制の拡充や、限られたリソース下での術後管理の最適化など、実務的な課題に関しても知見を共有した。

同日夜には、学会関係者や各国代表者らを招いたウエルカムパーティーを開催。会場では、徳洲会のアフリカ支援の歩みをまとめた特別動画を上映。言葉の壁を越えて映像で伝えられる徳洲会の献身的な活動に、参加者は目を輝かせ見入っていた。

途上国でガイドラインが 適応可能な形へ昇華必要

パーティーでは徳洲会のアフリカ支援をまとめた動画を閲覧

27日はKDIGOガイドラインに関するサテライトシンポジウムを開催した。湘南鎌倉病院の小林修三院長が登壇し、挨拶のなかで、徳洲会の活動とガイドラインの実践について言及。世界各地で腎臓病治療にあたる医療従事者にとって、標準的な指標となるガイドラインの重要性を説くと同時に、徳洲会がその普及に貢献していく意志を表明した。

また、同院の塚本雄介・国際診療センター長兼腎臓病総合医療センター診療教育部長は、KDIGOの活動に長年深くかかわってきた立場から、最新のエビデンスに基づくガイドラインが、アフリカなど途上国の医療現場でも適応可能な形へ昇華する必要性を指摘。徳洲会が現地で培った知見は、ガイドラインをより実効性のあるものにするための重要なフィードバックになり得ると指摘し、学術的な側面からも徳洲会の役割が重要であることをアピールした。

この後、小林院長が登壇し、特別講演でモーツァルトの死因を腎臓病の観点から考察。35歳の若さで世を去ったモーツァルトの病歴を、当時の書簡や記録から分析。最晩年に全身の浮腫や嘔吐、発熱に苦しんでいた点に着目し、急性糸球体腎炎から慢性腎不全に進行した可能性を医学的に解説。現代であれば、最新の治療法によって救えた可能性を示唆し、歴史的偉人の悲劇を通じて腎臓病治療の進歩と早期発見の重要性を訴えた。

徳洲会グループ展示ブース 各国医療関係者で大にぎわい

連日多くの外国人医療関係者らが訪れた徳洲会グループ展示ブース

WCN本会議に合わせ、28日から展開した徳洲会の展示ブースは、連日、各国の医療関係者でにぎわいを見せた。ブースでは、徳洲会の組織概要やアフリカ、アジア各地での支援活動を英語で記した大型パネルを展示。訪れた外国人医師らは、日本最大の民間医療グループが、これほどまでに国際貢献に力を入れている事実に驚きを示し、スタッフに質問を投げかけていた。

KDIGOガイドラインに関するサテライトシンポジウムでの、小林修三院長の基調講演「モーツァルト:伝説から現実へ」は下記から視聴可能。 https://www.youtube.com/playlist?list=PLJ_Dh06MriD7S0qodRxZvgwmMtEc4Jlke

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