徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2026年(令和8年)03月16日 月曜日 徳洲新聞 NO.1534 2面

第29回日本病態栄養学会学術集会
徳洲会グループから7人発表
日々の業務で得た最新知見を披露

第29回日本病態栄養学会年次学術集会が3日間、京都府で開かれ、徳洲会グループ職員7人が発表した。各演者とも日々の管理栄養業務から得た最新の知見を披露、来場者は熱心に耳を傾けていた。

資格取得のための勉強時間の確保の仕方などをアドバイスする武蔵野病院の土屋副室長(左から3人目)

初日はまず、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の真栄里恭子・腎臓病総合医療センター部長が「循環補助を要した重症心不全・腎不全例に対しIDPNを含む栄養管理を行った一例」と題し発表。透析導入前に重症心不全で搬送され、透析導入・心臓手術を同時に要し、術後極度のフレイル(加齢により心身が老い衰えた状態)に陥った高齢患者さんに、経管栄養や透析中静脈栄養(IDPN)、リハビリテーションを複合的に提供することで、栄養改善、日常生活動作(ADL)改善につながったと報告した。

真栄里部長は、持続的腎代替療法(CRRT)実施時には「持続的栄養改善に留意することが重要」と訴えた。

同院の石福由佳・栄養管理部副主任は「化学療法食の刷新と摂取量改善が得られた一例」。化学療法にともなう味覚・嗅覚変化、悪心、口内炎などによる栄養障害の改善に対し、化学療法食メニューの刷新と経口栄養補助食品(ONS)の活用により、栄養状態が改善、次の治療に移ることができた事例を紹介した。

宇治徳洲会病院(京都府)の赤尾志・栄養管理科室長は「急性骨髄性白血病患者への多職種介入の調理実習の取り組みについて」。在宅復帰のモチベーションアップのために行った調理実習が、患者さんの心のケアに有効だったと報告した。

2日目は、意見交換の場「新企画!多職種キャリア交流~なりたい私の道しるべ~キャリア形成のリアルと未来を語るワークショップ」のセクションで、同学会幹事の武蔵野徳洲会病院(東京都)の土屋輝幸・栄養管理室副室長がファシリテーターとして参加。若手の管理栄養士らが理想のワークライフバランス、多職種連携のあり方、職場で困っていることなど共有、アドバイスし合った。

東京西徳洲会病院の小針朋世・栄養管理室副主任は、「外来化学療法センターにおける経口栄養補助食品摂取支援の課題」のなかで、サンプル配布後のONS継続摂取状況を調査。継続摂取は40%にとどまり、入手の利便性や家族支援、味や価格への配慮を含めた栄養指導の重要性を明らかにした。

3日目は湘南鎌倉病院の古旗省吾・栄養管理部係長が「EICUにおける早期栄養介入管理加算の導入と成果」と題し発表。2022年から特定集中治療室(EICU)で早期栄養介入管理加算の算定を開始し、医師らにその意義が浸透したこともあり、入室後48時間以内の経腸栄養開始割合が増加、病院収益の増加にもつながったことを明かした。

同院の伊藤典子・栄養管理センター主任は「救命救急センター入院患者におけるリフィーディング症候群リスク評価の現状」。致死的な合併症となり得るリフィーディング症候群の高リスク患者さんが見逃されることがないよう、リスク評価の重要性を医師、看護師に啓発し、適切に栄養介入できるようにしていくべきとまとめた。

武蔵野病院の土屋副室長は「多職種連携の確立は栄養情報提供を促進させる」。スムーズな栄養情報提供のためフォーマットの見直し、簡略化、退院時の病棟クラークによるチェック――などの施策により、提供件数が2倍に増加したと報告。

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