徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2026年(令和8年)03月02日 月曜日 徳洲新聞 NO.1532 4面

第1回Onward Apparatus Championships @TGA
徳洲会体操クラブが初開催
豪華招待選手多数で大盛況

徳洲会体操クラブは2月7日、徳洲会ジムナスティクスアリーナ(TGA、神奈川県)で初の主催大会「第1回 Onward Apparatus Championships @TGA」を開催した。同大会は「ファンとの近接性と真剣勝負の融合」を具現化したこれまでにない形式の種目別競技会。外は雪が舞うあいにくの天候となったが、アリーナ席と3階ギャラリーを合わせた観覧スペースには、250人超のファンが詰めかけ、選手の息遣いが聞こえるほどの至近距離から、世界トップレベルの技を見守った。

熱戦を繰り広げた選手ら

同大会は、4月の全日本選手権から始まる日本代表選考シーズンを前に、選手たちが自身の現在地を確かめるための「真剣勝負」の場として企画。出場選手には、パリ五輪金メダリストで同クラブ所属の杉野正尭主将や岡慎之助をはじめ、招待選手の萱和磨選手(セントラルスポーツ)、谷川航選手(同)、さらに田中佑典選手(田中体操クラブ)といった日本体操界を牽引する豪華な顔ぶれに加え、フィリピンのカルロス・ユーロ選手も参戦し、国際大会さながらの競技会が実現した。

アリーナ席では至近距離で選手の演技を観覧できる

司会にはスポーツ実況で知られる前原竜二フリーアナウンサーを起用、審判員には五輪での審判経験をもつ後藤洋一審判、高橋孝徳審判を招聘。公式戦のような厳格な採点基準が適用されるなか、賞金も設定され、選手が「本気」で勝ちにいく環境を整えた。同大会の運営資金や賞金は、クラウドファンディングを通じたファンからの支援によって集められた。

実況席には(左から)前原アナウンサー、米田監督

競技は4つのローテーションで進行した。第1ローテーションのゆか(9選手がエントリー)では、ダイナミックな跳躍を見せた鈴木一太選手(仙台大学)が、同クラブの北園丈琉を抑えて頂点に立った。並行して行われたあん馬(8選手がエントリー)では、日本代表の主将も務める萱が、職人芸とも言える正確な旋回で貫禄の優勝。同クラブの長谷川毅、石澤大翔がこれに続き、ハイレベルな表彰台争いを繰り広げた。

ファンの真近で本気の演技

ゆか2位の北園

あん馬2位の長谷川

あん馬3位の石澤

つり輪3位の髙橋

招待選手のユーロ選手が跳馬で優勝

平行棒で優勝した岡

鉄棒2位の川上

鉄棒3位の杉野主将

招待選手の田中選手

運営資金や賞金はクラウドファンディングを活用

第2ローテーションのつり輪(8選手がエントリー)では、力強い静止技を披露した田村優選手(早稲田大学)が、世界王者である岡の追撃を振りきり勝利。跳馬(8選手がエントリー)では、世界屈指の技術を誇るユーロ選手が、圧倒的な跳躍で観客の度肝を抜き、その実力を見せつけた。

閉会式では選手らが観客に挨拶

第3ローテーションの平行棒(8選手がエントリー)では、岡が真価を発揮。同クラブの川上翔平を退けて優勝を飾った。最終の第4ローテーション、鉄棒(9選手がエントリー)では、前田楓丞選手(リーフ体操クラブ)が完璧な演技で優勝。2位に川上、3位には杉野主将が入り、最後の一種目まで手に汗握る展開が続いた。

会場を盛り上げる(左から)米倉、亀山

平行棒で優勝した岡は、同大会の収穫として「練習どおりの完成度が出せた」と語り、とくに着地ボーナスを意識した緻密な演技を強調。「審判の厳格な判定を肌で感じ、指先の動きや姿勢など細部への注意が不可欠であると再認識しました」。また、「2月の段階で、この緊張感のなかで演技を仕上げられたことは、代表選考会に向けて大きな自信になりました。これからも技術と人間性の両面で、ファンを魅了できる選手を目指したいです」と決意を新たにした。

徳洲会が建設し2024年11月にオープンしたTGA。男子体操専用体育館として国内最大級の規模。ふだんは徳洲会体操クラブの選手たちが練習

また、現役を引退した亀山耕平と米倉英信も駆け付け、選手のフリー練習中に会場を盛り上げたり、選手の素顔を引き出すインタビューを行ったりした。

閉会式で米田功監督は、「プレゼンテーションは聞き手がつくる」という考えを競技に重ね、「観客が試合をつくる」という信念を披露。「今大会は選手とファンが一体となって空間をつくり上げました。至近距離で選手の本気の演技を届けることで、しびれるような感動を与えられたのではないでしょうか。今回の新たな挑戦に協力してくれた選手や関係者、そして熱い声援を送ってくれた来場者の方々に感謝します」と語った。

また、選手を代表して杉野主将が挨拶に立ち、「初めての主催大会ということで手探りの部分もありましたが、ファンの方々の支えがあって、この舞台に立つことができました。至近距離で皆さんの視線を感じながら演技をすることは、選手にとって大きな力になります。今日感じた課題を胸に、これからのシーズンを戦い抜きたいと思います。応援ありがとうございました」と集まったファンに感謝を告げた。

大会を終え、米田監督は「ファンサービスに終始する演技会とは異なり、観客との距離がきわめて近い空間で、本気の戦いを見せたことにより、緊迫感と歓喜を生み出しました。選手たちが自身の現在地を確認するための真剣勝負の場として、ハイレベルな演技が披露されたこともうれしかったです」と総括。他クラブの選手や指導者の協力に感謝しつつ、今後の継続的な開催に強い意欲を示した。

PAGE TOP

PAGE TOP