徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2026年(令和8年)03月02日 月曜日 徳洲新聞 NO.1532 3面

第28回日本異種移植研究会
「遺伝子改変ブタからの腎臓移植の臨床」
田邉・湘南鎌倉病院部長が座長を務める

第28回日本異種移植研究会が2月14日、大阪大学で開かれた。テーマは「異種移植の進化と挑戦-臨床応用への加速-」。プログラムのうち、ランチョンセミナーに一般社団法人徳洲会(社徳)が協賛し、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の田邉一成・泌尿器科統括部長兼腎移植ロボット手術センター長(院長補佐)が座長を務めた。

徳洲会がランチョンセミナー協賛

座長としてランチョンセミナーを進行する田邉・統括部長開会の挨拶で活発な議論などを期待する宮川教授

異種移植は、ある種の個体に由来する生体細胞・組織・臓器を、別種の個体へ移植する医療技術。とりわけヒトへの応用では解剖学的・生理学的適合性の観点からブタ臓器が有望視されており、深刻な臓器ドナー(提供者)不足を克服する方策のひとつとして、国際的に研究開発が進展している。

同研究会には異種移植研究者をはじめ、医療、行政、産業界の関係者ら118人が参集した。開会にあたり、当番世話人である宮川繁・大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科学教授が挨拶を行い、異種移植が将来展望にとどまらず、現実的な治療選択肢として議論し得る段階に到達しつつあるとの認識を示した。また、徳洲会グループならびに協賛企業各社の支援に対し、謝意が述べられた。

ランチョンセミナーでは、「遺伝子改変ブタからの腎臓移植の臨床」を主題として、河合達郎・米ハーバード大学医学部外科教授・マサチューセッツ総合病院レゴレッタ臨床移植寛容センター長が講演。遺伝子改変技術の進展、免疫学的課題への対応、米国での臨床応用の現況と今後の展望について、体系的かつ実証的な報告があった。座長は田邉・統括部長が務め、円滑な進行の下、質疑応答では多角的視点から活発な議論が展開された。

大橋・副理事長も参加 異種移植共同講座予定

同研究会には、医療法人徳洲会の大橋壯樹・副理事長も出席。各プログラムを通じて得た知見について、「米国の動向を含め、異種移植の現状と課題を体系的に理解する貴重な機会となりました」と所感を語った。さらに「東上震一理事長の方針の下、大阪大学との連携を一層深化させ、本分野の発展に寄与していきたい」と強調し、「徳洲会は確立された医療の提供にとどまらず、医療の進歩そのものに主体的に貢献することを使命としています。異種移植はその重要な柱のひとつであり、臓器移植待機の患者さんの期待に応えるためにも、研究・臨床体制の整備を推進したい」と続けた。今後、大阪大学に異種移植共同講座の開設を予定していること、同研究会へ継続的かつ積極的に参画していく意向を示した。

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