
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2025年(令和7年)12月15日 月曜日 徳洲新聞 NO.1522 4面
フレイルと神経難病のかかわりを解説する湯浅センター長
医療機関や福祉施設だけでなく患者さんや家族らも参加
第20回ALS自立支援会議鎌ケ谷が11月3日、「命への目線」をテーマに鎌ケ谷総合病院(千葉県)で開かれ、同院の湯浅龍彦・脳神経内科・神経難病センター長が会長を務めた。同会は医療機関や福祉施設、行政、患者さん(家族)、日本ALS協会などALS(筋萎縮性側索硬化症)にかかわる方々が一堂に会し、ALS患者さんを取り巻く環境や最新治療の動向、在宅医療、生活支援などの情報交換を行うのが目的。
冒頭、堀隆樹院長(現・成田富里徳洲会病院院長)のビデオメッセージを流し、「私自身もALS患者さんとかかわるなかで、『共に生きる』という視点の重要性を考えるようになりました」と会議の意図に触れた。
特別講演では、日本発のALSの進行を抑制する治療薬開発に携わった和泉唯信・徳島大学脳神経内科教授が「難病医療を支える心の立ち位置」、ALSや筋疾患の病態解明と新しい治療開発の最前線に立っている青木正志・東北大学教授が「ALSに対する治療法の開発」、医療や自然科学番組制作を通じて命の現場を見つめ続けている山本高穂NHK第2制作センター・チーフディレクターが「病と医療の起源~ダーウィンの目線から考える~」と題し、登壇した。
また、湯浅センター長は「フレイルから読み解くALS」をテーマに講演した。加齢によるフレイル(虚弱状態)だけでなく、疾患にともなうフレイル(随伴性フレイル)という独自の概念を提唱し、難病患者さんの身体的、精神的、社会的な虚弱に対する医療者の適切な対応を提案。とくに、フレイルの中核的な精神症状であるアパシー(意欲の低下、無関心)を詳しく説明し、ALS患者さんが直面する生存と安全への脅威を克服し、生きる力を引き出すことの重要性を強調した。