徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)12月15日 月曜日 徳洲新聞 NO.1522 2面

JDDW2025
湘南鎌倉病院が優秀演題受賞
徳洲会グループから14演題発表

第33回日本消化器関連学会(JDDW2025)が10月30日から3日間、神戸市で開かれ、徳洲会グループは14演題を発表した。このうち、 湘南鎌倉総合病院(神奈川県)消化器病センターの佐々木亜希子部長と西野敬祥医長がそれぞれ優秀演題賞を受賞した。

受賞を喜ぶ佐々木部長 受賞を喜ぶ西野医長

受賞演題は、いずれもデジタルポスターセッション。佐々木部長は「Helicobacter pylori未感染胃の未分化型癌における発生部位と組織学的特徴」と題し、Helicobacterpylori (HP=ピロリ菌)に感染していない胃の未分化型がん(がん細胞が未成熟なタイプのがん。胃がんの場合、進行が早い)について、発生部位と組織学的特徴、HP感染の有無による違いを検討した。

対象は2016年1月から24年6月までに自院と関連施設で診断されたHP未感染未分化型胃がん(NHP群)12例と、同時期に診断されたHP現感染未分化型胃がん(HP群)34例。がんの発生部位はNHP群では病理学的、HP群では内視鏡的に①萎縮領域内、②萎縮境界(腺境界=胃の粘膜で異なる種類の腺組織が接する帯状の領域)、③萎縮領域外のいずれかに分類。組織学的特徴は免疫染色を用いて形質を評価した。

その結果、NHP群では男性が多く、進行がんの割合は両群で同等だったことを明かした。内視鏡的な好発部位はNHP群でL領域(下部)、HP群でM領域(中部)に多く見られたものの、萎縮境界に多く発生する点は両群で共通していたこと、組織学的な特徴については、HP群では分化型成分を含む組織混在型がん(ひとつの腫瘍に複数の異なる組織型のがん細胞が混在している状態)が認められたが、NHP群では、すべて純粋未分化型がんだったことなども示し、今後、HP未感染者が増えるなかで、内視鏡的な前庭部(L領域)、腺境界領域の未分化型がんに注意する必要性を指摘した。

西野医長は「大腸憩室出血における最適な大腸内視鏡検査時間の検討:時間効率を考慮した出血源同定の分析」がテーマ。大腸憩室出血で出血源(SRH)を特定するための大腸内視鏡検査時間の指標はないことから、効率的な検査時間を「5%プラトー時間」(SRHが特定される確率が5%未満に達する時点)を指標にして検討した。対象は17年から24年に自院に入院し大腸憩室出血と診断された全1,037例のうち除外後の845例。

その結果、SRHを特定する5%プラトー時間は全体で40分、CT血管外漏出(コンピュータ断層撮影検査時に使用する造影剤が血管外に漏れ出た状態)陽性例では右側35分・左側30分だったことを提示。大腸憩室出血で最低限必要な検査時間の目安となり、検査の標準化と効率的な内視鏡室運用に寄与する可能性を示した。

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