
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

Tokushukai medical group newspaper digest
2025年(令和7年)12月08日 月曜日 徳洲新聞 NO.1521 2面
一般社団法人徳洲会は11月29日から2日間、大阪府で11月度の徳洲会グループ医療経営戦略セミナーを開いた。10月度経営分析では、グループ全体で医業収益が過去最高を示したが、医業利益、税引き前利益を含め事業計画には達しなかった。解説した大橋壯樹・副理事長は「もうちょっと、もう少しで手が届く状況」と指摘し、新年度までに「挽回できるのではと期待しています」と呼びかけた。ブロック別では北海道の改善傾向が顕著だった。
人件費や経費の適正化を説く大橋・副理事長
10月単月では医業収益、医業利益、税引き前利益のいずれも前年同月比プラス。なかでも医業収益は過去最高を示した。いずれも事業計画には届かなかったが、大橋・副理事長は新年度までの挽回に期待を寄せた。
各病院の医療利益率(単月)では、横浜日野病院がトップ。高梨久・事務部長は自院の取り組みを簡単に紹介し、「ニーズに対してスタッフが一層タイムリーに活動することを徹底した結果です」と説明した。
3位は医業収益、医業利益、税引き前利益のいずれもが過去最高となった沖永良部徳洲会病院(鹿児島県)。要因について、藤崎秀明院長は「許可病床を使い切る意義を多くの職員で共有できるようになったことが一番」とし、他院の取り組みを参考に、電子カルテや毎朝の「8時会」などを通じて患者数や目標などを共有したり、島内にある診療所との連携強化を図ったりしていることを明かした。
大橋・副理事長は帯広徳洲会病院(北海道)にも言及。同院は厳しい状況が続いていたが、10月は過去最高の医業収益を記録した。
竹之内豪院長は「昨年10月の着任当初は本当に厳しい状況でしたが、まずは前勤務地の札幌東徳洲会病院で実践してきた“絶対に断らない”スタイルを貫こうと、地域に周知しました」と説明。その結果、診療所からの紹介患者さんが徐々に増えことなどを挙げ、今後の構想なども示した。
最後に、2023年3月に徳洲会グループ入りし、医業収益、医業利益、税引き前利益のいずれも過去最高となった湘南大磯病院(神奈川県)の権藤学司院長が、取り組みを説明。手術やカテーテル治療、救急の件数増やDPC(診断群分類)コードの見直しなど複合的な要因が考えられるとした。
ブロック別(累月)では、北海道の改善傾向が顕著にうかがえ、医業利益、医業利益率が上昇。大橋・副理事長も「良い状況です」と継続を望んだ。対事業計画比の税引き前利益でも、北海道と沖縄のみが達成した。規模別では超規模病院に改善傾向が見られた。
損益(単月)では入院・外来収益ともに増加傾向にあるものの、人件費も同様の傾向にあることを指摘。とくに非常勤医師の増加に対して懸念を示した。大橋・副理事長は医療消耗品費や経費の伸び率が高いことに対して警鐘を鳴らし、事務用品も含め徳洲会グループの推奨品を使用するよう事務長らに強く求めた。
手術数については増加傾向を示しながらも、なかには数カ月待ちの患者さんもいると、今後も手術を増やす努力を求めた。最後に、あらためて医薬品・医療消耗品・経費の適正化を促すとともに、新たにグループ入りした施設の運営改善の必要性などを訴えた。