徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)12月01日 月曜日 徳洲新聞 NO.1520 4面

福岡病院で「第5回BHELP」
被災地での避難所支援で研鑽
TMATが協賛し同院職員や隊員ら多数参加

第5回福岡BHELP標準コースが 10月4日、福岡徳洲会病院で開かれ、同院職員やNPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)隊員ら約20人が受講した。日本災害医学会が運営する災害対応標準化トレーニングコースで、被災地域内で発災直後から支援者となり得る医療・保健・福祉に関する専門職と、防災業務に従事する行政関係者が対象。災害対応での知識、共通言語・原則を多職種で共有することや、発災当日から避難所での活動を効果的・効率的に実践することなどを目的としている。

当初の予定よりも規模を拡大して開催。TMAT隊員も多数参加 受講者に挨拶する鈴木センター長 グループワークでは多様な立場から議論

今回はTMATが協賛し、講義前に野口幸洋・事務局長(一般社団法人徳洲会医療経営戦略室課長)が挨拶。TMATを紹介した後、「災害支援は複雑化しています。共通言語・共通認識の下、災害支援が必要で、そのためにBHELPは非常に優れた研修です」と語気を強めた。

その後、同コースがスタート。指定緊急避難場所・指定避難所・指定福祉避難所の概要、災害対応の共通言語「CSCATTT」、要配慮者対応の共通言語「CSCA-HHH」、指定緊急避難場所から生活の場としての指定避難所への移行、避難所の生活環境のアセスメント、住民の健康維持に配慮した避難所の環境整備などをテーマに、講義やグループワークを行った。同コースのインストラクター資格をもつ福岡病院の鈴木裕之・救急センター長(TMAT隊員)も講師を務めた。

終了後、TMATの隊員からは「避難所に関する基本知識を習得できて良かったです」(大浦敦美・野崎徳洲会病院看護主任)、「避難所運用について外部で学べることに非常に興味がありました。あらためて確認できたこともありましたし、足りない部分も見つかり受講して良かったです」(久保健一・湘南大磯病院看護師長)といった声が聞かれた。

BHELP運営委員会の細川浩医師は「以前から避難所支援をされているTMATの皆さんには、当コースでいろいろな知識の整理をしていただけたと思います」と笑顔で振り返った。

避難所の生活環境を改善 “災害関連死”減少に寄与

翌5日には同院で第2回福岡BHELPインストラクターコース/ブラッシュアップコースも開催。連日の実施を希望した鈴木センター長は「日本の災害医療支援は“重症患者さんから”という概念が深く根付いており、避難所までは十分に行き届いていないことが課題とされています。避難所の生活環境を改善することで“災害関連死”が減ると言われ、避難所の保健・衛生活動の重要性を多くの方に共有できるBHELPを当院で実施したいと考えていました」と吐露。

定員を大幅に超える受講希望が寄せられ、規模を拡大して開催できたことを喜ぶとともに、交流を深めたことが今後の支援活動につながることを期待した。

TMAT隊員が数多く参加したことについては、「ふたつのコースを連続して受講できるチャンスはまれなため、声をかけさせていただきました」と明かし、「活動実績が豊富な方も参加いただき、私自身、身の引き締まる思いでした」と振り返った。

鈴木センター長は、今後も自院で災害医療支援に関する研修の開催に意欲を見せ、とくにスフィア研修を希望。「スフィア基準は、災害支援や難民支援のさまざまな現場で使われている国際的な基準のひとつ。TMATとのつながりも深く、当院で実施したいと考えています」。

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