
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

Tokushukai medical group newspaper digest
2025年(令和7年)12月01日 月曜日 徳洲新聞 NO.1520 3面
「施設間のばらつきをなくし、グループ全体の医療安全向上を推進」と大坪顧問(右)、深野部長
今回は「医療事故調査制度等の医療安全に係る検討会報告書(案)」で示された“今後の方向性”をふまえ、主な論点について徳洲会グループの対応を見ていく。
重大事象把握の質向上のため、病院などの医療安全管理委員会に報告すべき重大事象として、「患者への影響度が高く、かつ回避可能性が高い12の事象」(A類型)が明示され、同様に「回避可能性は必ずしも高くないとされた12の事象」(B類型)も報告すべき重大事象に含めるよう努めることが適当とされた。
徳洲会医療安全管理部会の大坪まゆ美部会長(一般社団法人徳洲会医療安全・感染管理部顧問)は「徳洲会はグループを挙げて“重点6項目”など具体的な目標を定め、医療安全向上に力を入れています。同6項目はA類型もしくはB類型に含まれるものであり、また以前より、重大事故(インシデントレベル4b、5)に関しては、グループの全病院・施設から本部の医療安全管理部門への報告体制・手順を構築し、周知しています。A・B類型が明示されたことで、報告事象の定義がより明確になりました。必要に応じて規定を改定しながら、施設間の判断のばらつきをなくし、報告の質と量の向上を図っていきたい」と展望する。
また、報告書(案)では、医療安全対策の中心的な役割を担う医療安全管理者に関して、「重大事象の分析、調査等において専門的な知識・技能等が求められる場合もあることから、必要に応じて医療安全管理者指針にのっとった研修の受講が推奨されるべき」と指摘。
これに対し医療安全・感染管理部の深野明美部長は「徳洲会では、これまで15年にわたりグループ内で医療安全管理者養成研修を継続してきました。eラーニングと集合研修で必要なスキルを習得しています。2025年3月末時点で、研修修了者の累計は多職種の約1,800人に上ります」と説明。今後については「入院施設を有するすべての施設への医療安全管理者の配置が適当との方針も示されたことから、有床クリニックも含めた研修実施の必要性を感じています」と見とおす。
報告書(案)の新方針に関して、徳洲会では医療事故調査制度への対応も含め、その「仕組み」はすでに存在していることから、今後は医療安全の向上や医療事故の再発防止に欠かせない“報告する文化”の定着をより推進、グループ全体への浸透を図り、実効性を高めるためのブラッシュアップに取り組んでいく方針だ。