
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

Tokushukai medical group newspaper digest
2025年(令和7年)11月24日 月曜日 徳洲新聞 NO.1519 3面

前回に続き今号では、厚生労働省「医療事故調査制度等の医療安全に係る検討会報告書(案)」から、「医療事故調査制度」に関する今後の方向性を俯瞰する。
はじめに医療事故調査制度の概要を示す。同制度が発足したのは、今から10年前の2015年10月のこと。医療事故の再発防止により、医療の安全を確保するのが目的だ。同制度の対象は「病院、診療所または助産所に勤務する医療従事者が提供した医療に起因、または起因すると疑われる死亡または死産であって、当該管理者が当該死亡または死産を予期しなかったものとして省令で定めるもの」。過誤の有無は問わない。
同制度の対象となる事案が生じた場合、①医療機関が遺族に説明、②医療機関から医療事故調査・支援センターに報告、③医療機関が医療事故調査を実施、④医療機関が調査結果を遺族に説明、⑤医療機関が調査結果を同センターに報告――といった流れをたどる。医療機関は医療事故の判断を含めて、医療事故調査・支援センターなど支援団体に支援を求めることができる。
報告書(案)では、報告が必要な「医療事故」への該当性判断の質の向上のため、▽院内の全死亡事例から医療事故に該当する事例を抽出し、医療事故判断を行うための院内プロセスを院内の指針へ明記、▽遺族等への対応も含めた医療事故該当性判断に係る記録の保存、▽遺族等からの医療事故に関する相談に対し、医療事故に該当するかを検討できる体制の構築、院内の指針への明記、▽医療事故の判断に携わる者(管理者など)の研修受講、▽センター合議の事例を検証し、医療機関に参考情報を提供――といった項目が提言された。
このほか、院内調査での参考資料の活用と研修の充実、センターの透明性向上およびセンターの提言や調査結果等の再発防止への活用促進、支援団体等による支援の充実などが盛り込まれた。