
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

Tokushukai medical group newspaper digest
2025年(令和7年)11月03日 月曜日 徳洲新聞 NO.1516 2面
中部徳洲会病院(沖縄県)の服部政治・疼痛治療科統括部長は、旧友の遺志を受け次ぐ形で一般社団法人がん疼痛治療普及研究会(非営利)の代表理事に就任した。がんによる痛みの緩和を目的として行う神経ブロックや脊髄鎮痛の教育・普及を目的とした団体。「対外的な活動を通じて徳洲会グループの良さも若い医師や教育施設に周知していきたい」と力を込める。
グループ外の病院で講演する服部・統括部長
神経ブロックは主に麻酔薬やアルコールを局所に用いて神経機能を停止させ痛みを和らげる治療法。脊髄鎮痛はカテーテルで脊髄から薬剤を投与し、痛みを軽減する治療法。ともにがんの疼痛緩和などを目的に行う。
がん疼痛治療普及研究会は、これらの手技・技術の普及を目的とした団体。2月17日に設立し、医師に対する指導や実践、医療従事者や一般の方に対する講演・講義などを主な活動としている。
設立背景について、服部・統括部長は「神経ブロックなどで疼痛緩和を専門とする私の活動を、長年、応援してくれる旧友がいました。ある日、その方から久しぶりに電話をもらい、話を聞くと末期がんのため寄付をしたいと言われました。その方の思いを形にするには何が最善かと考えた結果、“教育のために”と当研究会を立ち上げることになりました」と説明。
続けて「当初は、その方が代表で私は協力する話でしたが、法人登録をする直前で、病状が悪化。話し合いの末、ひとまず私が代表となり設立することになりました。2週間後に旧友は亡くなりました。こうした経緯から、私が立ち上げたというより後を継いで“就任”という思いが強くあります」と吐露する。
今後は同研究会を通じて、大学病院をはじめ教育施設などでの活動として旧友の遺志を生かしていく。服部・統括部長は「神経ブロックや脊髄鎮痛を修得するには指導者が必要ですが、全国で指導者が少なく、患者さんが望んでもなかなか受けられないのが現状です」と指摘。
がん患者さんの4割程度が痛みを抱えたまま亡くなっている状況や、中部徳洲会病院が年間で行う神経ブロック・脊髄鎮痛の症例数が国内トップの実績を誇ることに触れ、「医療用麻薬だけでは除去できない痛みは数多くあります。神経ブロック・脊髄鎮痛の普及は国も求めていることであり、徳洲会グループには医療に関する手技・技術を伝承できる医師が多数在籍していることを、対外活動を通じて知ってもらいたいと思っています」と意気込む。