徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)10月06日 月曜日 徳洲新聞 NO.1512 1面

田邉・湘南鎌倉病院院長補佐兼腎移植センター長
ロボット支援下同種生体腎移植
術式の確立と保険適用を目指す

「ロボット手術の延長線上で移植医療に携われる道を開く」と田邉・院長補佐国内初のロボット支援下同種生体腎移植をダヴィンチ5で実施(湘南鎌倉病院)

「腎動脈・静脈の吻合は精密な手術操作が要求される手技です。ロボットならではの拡大視野や、フォースフィードバック機能などは、血管吻合といった繊細な手技を行ううえで、とても有用です」と話すのは、湘南鎌倉病院の田邉一成・院長補佐兼腎移植センター長。

同院は8月26日、国内初となるロボット支援下同種生体腎移植を特定臨床研究として行った。田邉・院長補佐が執刀した。翌27日に2例目、9月10日に3例目を施行。いずれもダヴィンチ5を用い、術後の経過も順調だ。1、2例目ではプロクター(指導医)として、インドからロボット支援下同種生体腎移植の手術経験が豊富なアナント・クマール医師を招聘した。

「今回、徳洲会執行部の強力な支援などにより、国内初のロボット支援下同種生体腎移植を実現できました。安全かつ可能な限り侵襲が小さい術式の確立や保険適用を目指しています。背景には、泌尿器科分野ではロボット手術の保険適用拡大にともない、開腹手術がほとんどなくなってきています。このような状況下で開腹手術の経験が乏しい若手泌尿器科医師が、開腹での腎移植手術を行うことが困難となってきており、ロボット手術への移行は避けて通れない状況となっています」(田邉・院長補佐)

目下、泌尿器科手術の多くがロボット手術の適応となるなか、腎移植と移植腎採取術のみは開腹手術。このため、若手医師が移植チームに所属した場合、ロボット手術の経験を積む機会が失われることから、キャリアの選択肢が狭まることを懸念し、移植医療を志す医師が減少しているという。

「若手医師がロボット手術の延長線上で移植医療に携われる道を開くことが肝要です。今回、その一歩を踏み出すことができたことは、大きな意義があると考えています」と田邉・院長補佐は強調している。

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