徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)09月29日 月曜日 徳洲新聞 NO.1511 3面

岸和田病院
終末期&緩和ケア
看護師教育に尽力
「ELNECーJ」開く

岸和田徳洲会病院(大阪府)は8月9日から2日間、院内で第6回ELNEC-Jコアカリキュラム看護師教育プログラムを開催した。講義やロールプレイなどを通じ、病や老いなどで人生を終える時期に必要とされるケア(エンド・オブ・ライフ・ケア)を提供する能力を身に付ける看護師向け教育プログラム。今回、初めて地域開催を試み、講師やファシリテーターは同院をはじめ、すべて泉州二次医療圏の医療機関で、がん看護に携わる看護師が務めた。受講者は徳洲会内外から30人。

医療圏を対象とした開催は初めて

講師陣と受け取った修了証を手に笑顔の受講者ロールプレイに臨む受講者。交代でさまざまな役を務める

講義では、エンド・オブ・ライフ・ケアでの看護や倫理的問題、文化的配慮、あるいは痛みや症状のマネジメント、コミュニケーションなどをテーマとし、ロールプレイではグループに分かれ、がん告知の場面など特定のシチュエーションの下、患者役・看護師役・観察者役を交互に務めた。患者さんや家族への対応をグループ内で話し合うことにも時間を割いた。

最後に修了証が一人ひとりに手渡され終了。受け取った岸和田病院の伊藤里奈看護師は「自分が行ってきた看護を見直す機会にもなりましたし、これから、どういうかかわりがしたいかが少し明確になった気がします」と率直な思いを口にした。同院の小坂莉加看護師は「ふだん終末期の患者さんとかかわりますし、急な病状変化の時に、どう声がけしていいかわからないので受講しました。今までの確認になると同時に、新しいことも知ることができました」と振り返った。

榛原総合病院(静岡県)の落合佑加看護師も「緩和ケアに興味があり、緩和ケアの研修を探していたなかで見つけ参加しました。緩和ケアは難しいこともたくさんありますが、参加し一層興味をもちました」と笑顔。

同プログラムの指導者資格をもち、講師を務めた操野由美子・看護主任(緩和ケア認定看護師)は、「今までは完全に当院の単独開催でしたが、今回は大阪府がん診療連携協議会のなかに設置されている“がん看護部会”があり、医療圏開催を推奨され実現しました」と説明。「毎年思いますが、参加している受講生の熱心な姿を見るだけで、うれしくなります。継続しつつ、内容や参加者、開催方法などで新たな試みを取り入れ、幅を広げていきたいです」と意欲を見せた。

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