徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)09月29日 月曜日 徳洲新聞 NO.1511 3面

宇治徳洲会病院
研修医を育てる指導医育成
3回目の指導医養成講習会開催

宇治徳洲会病院(京都府)は8月2日から2日間、院内で初期臨床研修指導医養成講習会を開催した。臨床現場で研修医を教育する臨床研修指導医(指導医)の養成を目的に、同院が主催する講習会で、3回目。今回は徳洲会グループ内外から38人の医師が受講した。

指導医の資格を取得するために、グループ内外から参加 いろいろな意見が飛び交い、活発なグループワーク

研修医を指導する指導医は原則7年以上の臨床経験に加え、厚生労働省の「医師の臨床研修に係る指導医講習会の開催指針」に準拠した講習会を修了するなど、要件が定められている。

徳洲会グループでは一般社団法人徳洲会(社徳)が年に1回ほど実施しているが、医療界全体でも開催回数の不足を指摘する声があり、より多くの指導医養成を目的に、宇治徳洲会病院は2023年から年1回、社徳とは別に単独で指導医養成講習会を開催。社徳の講習会同様、厚労省の開催指針に準拠しつつ、市中病院ならではの特徴を生かした現場目線の取り組みが好評を博している。

受講者は講習会を通じ、①医師臨床研修制度の理念・医師臨床研修到達目標(アウトカム)・修了基準・臨床研修の現状に対する理解、②研修プログラムの立案・運用に必要な技能の習得、③研修指導に求められるスキルと態度を身に付ける――を目標とし、eラーニングによる事前学習により、受講時間を軽減している。

3回目となる今回は、講習会のディレクター(主催責任者)をグループの研修部門統括責任者でもある宇治徳洲会病院の末吉敦院長と、同院臨床研修委員会委員長の自閑昌彦・心臓血管内科副部長が務めた。チーフタスクフォース(企画責任者)やタスクフォース(世話人)も福井道彦・集中治療科顧問をはじめ、ほぼ同院の医師が務めた。

初日は主にグループワークを行い、研修2年目修了時に期待する臨床能力や、研修医が研修目標を達成するための具体的な計画・準備、評価方法などをテーマとし、講師が最後に解説した。講義では末吉院長が自院の取り組みについて紹介。

2日目は「メンタルケア」、「プロフェッショナリズム」、「コーチングを用いたフィードバック」といったテーマの講義や、「指導医のあり方」、「問題点への対応」などをテーマとするグループワークを行った。

eラーニングによる事前学習を含め16時間超に及ぶ講習会は、今回からの公募により参加したグループ外の2人を含めた全員が修了証を受け取った。受講した宇治徳洲会病院の八重樫悠・救急総合診療科医師は「グループワークの雰囲気も良く、あっという間の2日間でした。いろいろなテーマに取り組むなかで、最初は何もない状態でも、皆で考え意見を出し合っていくと、形になると思いました」と満足げ。同院の石﨑直子・呼吸器内科医師も「ふだんかかわらない診療科、かつ異なる施設の医師と話し合えて、有意義で楽しい時間でした」と振り返り、「今後は一層積極的に指導しようと思いました」と意欲的だ。

PAGE TOP

PAGE TOP