徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)09月22日 月曜日 徳洲新聞 NO.1510 2面

病気のはなし199
歯磨きテクニックなど不十分
歯周病

歯周病とは、歯と歯茎の間などに残った細菌が体内に侵入して炎症を引き起こし、歯を支える歯肉や歯槽骨を溶かしていく疾患だ。悪化すると歯がぐらぐらと不安定になり、最悪の場合は歯が抜けてしまう。

歯でしっかり食物をかむことができるかどうかは、単に栄養摂取や嗜好の問題にとどまらず、認知症の発症や要介護状態になるリスクと関連するとの報告もある。また、歯周病により、血液を通じ体内に入り込んだ細菌は全身に悪影響を与え、「感染性心内膜炎など、時に生命にかかわる疾患との相互関係も指摘されています」と南部徳洲会病院(沖縄県)の又吉亮・歯科口腔外科部長。

歯周病の治療法であり予防法でもあるのが、適切な歯磨きだ。又吉部長は「歯磨きの習慣は日本人に広く根付いているものの、多くの人がテクニックの面では十分とは言い難い」と指摘する。

「患者さんに歯磨きにかける時間を尋ねると3分と言われることが多いのですが、実際に磨いてもらうと3分もないことがほとんど。歯1本につき10秒間は磨くのが望ましく、成人で歯がすべて生えそろっている場合、親知らずを除いた上下28本の歯を磨いていけば280秒、つまり5分近く歯を磨く必要があります」と明かす。

又吉部長は、少なくとも1日1回は、ふつう~やわらかめのブラシで、歯と歯の間や歯と歯茎の境目を意識して、1本1本丁寧に磨くこと、定期的にかかりつけ歯科医でメンテナンスを受けることを呼びかけている。

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