徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)09月16日 火曜日 徳洲新聞 NO.1509 4面

手術支援ロボット用いた執刀&指導
消化器外科中心に600例突破
自院内外で内間・中部徳洲会病院部長

中部徳洲会病院(沖縄県)の内間恭武・消化器外科部長は2022年10月の入職以来、徳洲会グループ内で消化器外科領域を中心としたロボット支援下手術の指導に尽力している。自院での執刀も積極的に行い、入職前も含め、これまで手がけた指導・執刀の症例数は600例を超えた。内間部長は「今後は指導者育成と指導の質向上に一層努力し、グループ全体のロボット支援手術に少しでも貢献していきたい」と余念がない。

外科や婦人科でのロボット開始にも協力

「手術支援ロボットを通じて活気づけたい」と内間部長 プロクターとして、モニターを指さしながら若手を指導 若手医師の手技を目視でチェックすることも

ロボット支援下手術は一般的に、内視鏡や手術器具を装着したロボットアームを医師が操作して行う。安全性の高さが着目されがちだが、消化器がんを含め多くの外科手術に応用されているものの、内視鏡下の手術野で特殊な器具を用いて行う手術であり、高度な技術が要求される。そのため、国や日本内視鏡外科学会は一定の要件を設定。ロボット支援下手術を行うには、手術支援ロボットの導入だけでなく、医師が日本内視鏡外科学会技術認定医の資格を取得したり、同学会ロボット支援手術認定プロクター(術者として標準的な技量を取得し、他者によるロボット支援下手術を円滑かつ安全に指導できると認定された者)の指導を仰いだりしなければならない。

徳洲会グループでは11年の宇治徳洲会病院(京都府)を皮切りに、順次、手術支援ロボットを増設。現在、27病院に計34台を配備している。

さまざまな診療科でロボット支援下手術が行われるなか、主に消化器外科領域でグループ病院のロボット支援下手術をサポートしているのが中部徳洲会病院の内間部長だ。内間部長は、消化器外科領域で初めてロボット支援下手術が保険適用になった18年当時から大腸がんの術式を経験。日本内視鏡外科学会技術認定医や日本内視鏡外科学会ロボット支援手術認定プロクター(da Vinci Si・Xi・ SP、hinotori)など数多くの専門資格も取得している。

かつては徳洲会グループ外の病院に在籍していたが、22年10月に中部徳洲会病院に入職。自らロボット支援下手術の執刀医を務める一方、教育にも注力し、消化器外科での指導やプロクター育成、さらに外科や婦人科でのロボット支援下手術開始への協力なども行った。

同院以外にも、これまで岸和田徳洲会病院(大阪府)や東京西徳洲会病院、現在は八尾徳洲会総合病院(同)、南部徳洲会病院(沖縄県)、湘南厚木病院(神奈川県)に大腸がんのプロクターとして赴いている。

8月末現在、内間部長がこれまで手がけたロボット支援下手術は執刀230例、プロクター指導427例の合計657例に上る。「じつは入職前から徳洲会病院をサポートしていました。以前勤務していた病院のすぐ近くに岸和田病院があり、依頼を受けて21年の春頃から同院に指導しに行くようになりました。その後、縁あって中部徳洲会病院に入職。八尾病院などから指導の依頼があり、各地に赴くようになりました」(内間部長)。

ロボットを通じ若手医師確保

「今までサポートに入った施設では、医師がロボット支援下手術に必要な資格を頑張って取得する雰囲気が醸成されつつあるように思います。現在、支援施設も、まだ2~3年かかると思いますが、 底上げにつながっていると思います」と、手応えを示す内間部長。

今後は、ロボット支援下手術を手がける現場のレベルアップはもちろん、後進育成に一層力を注ぐ方針を掲げる。

「ひとつはプロクターの育成です。指導できる人を育てる。岸和田病院の支援に行っていないのは、プロクターが育ったからです。当院もプロクターがひとり育ち、この夏にもうひとり増えました。今後は彼らにもプロクターとして各地の施設をサポートしてもらいたいと思っています。手術支援ロボットを少しでも活用できるように支援したいです」(内間部長)。

若手医師の育成については、手術支援ロボットを「教えやすく、教育ツールとしても、すごく良い」と高く評価。ロボット支援下手術に対する若手医師のモチベーションも高いという。

加えて、手術支援ロボットの活用により、若手医師の確保も期待。「少なくとも消化器外科の分野では、学会が研究会などでも話題はほぼロボット」と指摘、「とくに若手を中心に今後、外科ではロボットがある病院を希望する医師が多くなると思います」と示唆する。日本消化器外科学会によると、2040年までに同学会所属医師数が約39%減少、今後の需要を考えると5,000人以上の不足が予測されている。

保険適用の範囲が拡大し、機器も進化する手術支援ロボット。内間部長は新たな機器の導入や情報入手、学会での発信など現在の活動も継続することを約束しつつ、「徳洲会は新しい手術支援ロボットを導入してくれるグループ。その環境を生かしつつ、安全で精微な手術を提供することで組織の発展に貢献できるように今後も努力します」と力を込める。

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