徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)09月08日 月曜日 徳洲新聞 NO.1508 4面

鎌ケ谷病院
タンザニアから研修受け入れ
現地で脳血管内治療を実現へ

脳血管内治療を指導する兵頭センター長(左)タンザニアから訪れた研修チームと記念撮影

鎌ケ谷総合病院(千葉県)は約6週間、タンザニアの国立ベンジャミン・ムカパ病院から4人(医師2人、看護師、診療放射線技師各1人)の研修チームを受け入れた。同研修は、現地での脳血管内治療の実施に向けた徳洲会による国際支援事業の一環。研修チームを指導した兵頭明夫・脳血管内治療センター長は「医療はモノだけでは成り立ちません。現地で技術を使える人を育てることこそが真の支援といえます」と力を込める。

研修では同院に加え、グループ内外の2施設とも協力し、計20例以上の治療、10例以上の検査を見学。さらに、若手医師に行うハンズオントレーニングやスタッフによるレクチャーを通じ、知識・技術の習得に努めた。また、看護師や診療放射線技師との綿密なコミュニケーションによって、業務の流れや現場運営に関する理解も深めた。

兵頭センター長が幹事を務めた徳洲会脳神経外科部会「第11回Rag‑Tagの会」(6月21日)に出席。研修チームのヘンリー・ドット・ハンバ脳神経外科医師が演題発表を行った。終了後の懇親会では、「とても勉強になった」、「今後も頑張ってやりたい」と口々に抱負を語るなど、意欲の高まりがうかがわれた。

またハンバ医師は、同国で2023年3月に開催した腎移植開始5周年記念式典で、東上震一理事長に挨拶、今回の研修中にも面談し、徳洲会は継続的な支援を約束した。徳洲会は同国での腎移植を長らく支援してきた経緯がある。

今後はベンジャミン・ムカパ病院に、手術に必要な機器を導入し、研修の成果を生かして、“現地での実施”を現実的に目指す段階へと移行する。兵頭センター長も「現地で命を救える体制を築くため、あと数回はタンザニアを訪問する必要があると考えます」と展望。今後も継続的な支援を通じて、同国での脳血管内治療実現を目指す。

なお、徳洲会は同院の敷地内に「腎臓病・移植センター」を建設する計画がある。

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