
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

Tokushukai medical group newspaper digest
2025年(令和7年)07月28日 月曜日 徳洲新聞 NO.1502 3面
会場とWEB合わせ16人の医師が参加(前列左から2人目が日比野副院長)
各症例検討の発表後には活発に質疑応答
徳洲会呼吸器部会は6月12日、仙台市で第19回肺がん研究会・第17回症例検討会を開催した。日本呼吸器内視鏡学会学術集会(12~13日)に合わせて実施。肺炎や偽腫瘍、陽子線治療を行った早期肺がん、脂肪腫に関する計4症例に加え、グループ病院への導入を目指しているクリニカルパス(診療計画)について報告した。
会場とWEBのハイブリッド形式で開催し、呼吸器内科や呼吸器外科、放射線腫瘍科など16人の医師が参加し、情報共有を図るとともに研鑽を積んだ。
冒頭、部会長の日比野真・湘南大磯病院(神奈川県)副院長兼呼吸器内科部長が「物価上昇などにより医療機関を取り巻く環境が厳しさを増すなか、このような会の開催を継続できることをありがたく感じています。部会としてもグループの経営に貢献していくため、クリニカルパスの導入など進めていく計画です」と開会挨拶。続いて、日比野副院長が座長を務め症例発表を行った。
まず、千葉西総合病院の小林真純・内科医師が、心筋梗塞後症候群(ドレスラー症候群)と考えられた器質化肺炎の一例をテーマに発表。次いで湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の鎌田理子・呼吸器内科医師が、前任地である湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)で経験した原発性肺がんに類似したIgG4関連炎症性偽腫瘍の一例を紹介した。
湘南鎌倉病院の中野鴻専攻医(放射線腫瘍科)は、同院での早期肺がんに対する陽子線治療をテーマに発表。4演題目は、八尾徳洲会総合病院(大阪府)の森田琢郎専攻医(呼吸器外科)が、両側胸腔にまたがって発生した胸腔内脂肪腫の一例をテーマに発表した。
この後、千葉西病院の小嶺将平・内科医師が昨年12月に開催した呼吸器部会に続き、「抗線維化薬クリニカルパス」について、あらためて説明した。クリニカルパスは、エビデンス(科学的根拠)に基づく標準化された診療計画を指す。特発性肺線維症や進行する間質性肺疾患を対象とした4日間の診療計画からなるパスを、まず千葉西病院で導入し、順次、グループ全体に広げていきたい考えだ。
最後に日比野副院長が閉会挨拶として「私たち臨床医にとって、目の前の患者さんのためにも、そして、その後に続く患者さんのためにも、診療情報をデータとして蓄積していくことは重要な責務です」と強調。
同部会では具体的にそのための取り組みに着手しており、「肺がん薬物治療前テンプレート」と「肺がん外科用テンプレート」の電子カルテへの実装を目指している。これにより、各種データの効率的な収集が可能となり、医学の発展のための学術・研究活動を後押しする。
また「これからは、このような会に、もっと積極的に若手の先生方に参加いただき、徳洲会でもさまざまな研究活動などが可能であることを知ってもらいたいと考えています。これにより、初期研修を終えた後も専攻医として徳洲会に残り、活躍してくれる仲間を増やしていきたい」と抱負を語った。