徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)07月21日 月曜日 徳洲新聞 NO.1501 3面

徳洲会薬剤部が全国会議
魅力ある組織づくり推進
原価削減注力し離島・へき地医療など堅持

徳洲会薬剤部は6月7日から2日間、仙台徳洲会病院で全国会議を開催した。大里恭章・薬剤本部長が1年間の振り返りや組織整備、原価削減などの方針を説明、グループディスカッションや外部講師による特別講演なども実施した。グループ病院の薬剤部責任者ら89人が一堂に会して情報共有に努めるとともに知識の向上を図った。

グループ病院の薬剤部責任者が一堂に会して情報を共有し知識を向上

初日の冒頭、薬剤部副部会長の目黒勇次・帯広徳洲会病院(北海道)薬剤部長が開会挨拶。続いて大里・薬剤本部長が「2025年度 本部長報告」と題して、1年間の振り返りや薬剤部の組織整備と強化・活性化、薬剤管理指導業務、原価削減・期限切れ医薬品管理について説明した。

大里・薬剤本部長はグループ全体の経営状況を概観したうえで、薬剤部の対応として経費削減と事業計画達成の重要性を強調。「医薬品の管理はグループ経営に大きく影響しますので、後発品への切り替えや価格交渉、期限切れ廃棄の削減などによる原価削減を第一目標に掲げ、取り組みを進めていきたいと考えています。他方で、事業計画の達成には人材確保が必要ですので、リクルート活動や応援体制、地域偏在の解消などにも努めていきたい」と方針を示した。

「原価削減を第一目標に取り組んでいきたい」と大里・薬剤本部長

薬剤部の組織整備に関しては、執行部の役割の明確化を挙げ、副部会長会議を方針決定会議に、ブロック長会議は薬剤部の方針を伝達・連絡したり進捗確認を行ったりする会議に位置付けた。薬剤指導管理業務について年間実績などを提示し、目標達成状況に言及。「働きがいのある魅力ある組織づくり」を推進する意向を掲げた。

次いで、副部会長の渡邊裕之・福岡徳洲会病院薬剤部長が「薬剤業務向上加算の活用による薬剤師の未来と地域貢献」をテーマに講義。

同加算は、24年度診療報酬改定で新設された加算で、病棟薬剤業務実施加算1を算定する医療機関を対象としたもの。具体的には、免許取得直後の薬剤師に対して病棟業務の質の向上に資する総合的な研修を実施したり、都道府県との協力の下で薬剤師が別の医療機関に出向し、地域医療に資する業務を行ったりする体制を有している医療機関が算定できる。地域に貢献できる薬剤師の養成強化を目的とした加算だ。

渡邊・薬剤部長は「地域を知ることで薬剤師は変わります。また、薬剤師が変わることで、地域医療が変わります」と同加算の意義を語り、福岡県のケースを例に、出向のマッチングの仕組みや出向状況などを解説した。福岡病院では25年9月から出向を開始する予定だ。

続いて、札幌徳洲会病院の佐々木集・薬剤部係長(徳洲会薬剤部システム委員会北日本エリア副委員長)が、「Pharma Report」の説明を行った。

これは、病院薬剤師業務の電子化による効率化と質の向上の両立を目指し、佐々木係長が開発・運営する多機能の薬剤部業務支援システム。25年5月にグループ内の5病院で先行稼働が始まった。医薬品情報・副作用情報や院内製剤管理、申し送り、業務量報告、業務日誌入力、採用薬、在庫状況、疑義照会などを行うことができる有用なシステムだ。

ここで一般社団法人徳洲会(社徳)の石川一郎本部長が会議出席者に向け、「徳洲会は“生命だけは平等だ”の理念に基づき、離島・へき地医療や世界の困っている国々への医療支援、災害医療活動などに取り組んでいます。こうした活動を継続するには経済的な基盤が欠かせません。DX(デジタルトランスフォーメーション)の導入などによる合理化を進め、経費削減や増収に向けて、ぜひ皆で力を合わせてください」とエールを送った。

この後、「医薬品の切り替え」をテーマにグループディスカッションを行い、具体的な医薬品を例に挙げ、切り替えができない原因は何か、どうすればスムーズに切り替えが可能かなど話し合い、最後に各グループから発表、全体で共有を図った。

グループディスカッションの終了後、特別講演として日本病院薬剤師会の副会長を務めている眞野成康・東北大学病院薬剤部長が「地域病院への薬剤師出向支援」をテーマにレクチャー。宮城県では病院薬剤師が不足し、薬剤師の地域偏在が課題となっていることから、県は薬剤師確保事業の一環として「病院薬剤師出向・体制整備支援事業」を23年度から実施。東北大学病院は同事業に協力し、薬剤師が県内病院に出向して業務支援。出向先での活動内容や成果などを紹介した。仙台病院の尾形勉・薬剤部長が閉会挨拶を行い初日が終了。

2日目は副部会長の野村浩子・社徳医薬品部所長による臨床業務研究会報告に続き、野村・所長と副部会長の出雲貴文・千葉西総合病院薬剤部長が管理者研修に関する特別講演を実施。「医療を通じた社会貢献」というミッションを実行・実現するための組織づくりに必要なことや、管理者研修の目的などを説明した。

続いて、麻酔薬の医療安全をテーマに、千葉徳洲会病院の福井宗憲・薬剤部長が講義。その後、人事採用活動について、事前に集計していたアンケート結果を紹介したうえで、課題や解決方法についてグループディスカッションを行った。

最後に、社徳薬剤部の高橋智相談役が「信頼」をキーワードとするプレゼンテーションを行った。グループ病院の薬剤部長を経て、これまで長く薬剤部の代表を務めてきた経験をもとに、信頼される人に共通する特性や、上司から信頼されるための資質、部下から信頼される上司について持論を紹介。

信頼される人に共通する特性としては、「一貫性と誠実さ」、「共感力」、「専門性と知識」、「オープンなコミュニケーション」、「他者の尊重」を挙げた。心理的安全性の重要性も強調し、「失敗を恐れずに挑戦できる環境や、誰もが安心して発言できる場をもつことで、新しいアイデアや成長が生まれます」と呼びかけた。閉会挨拶を出雲・薬剤部長が行い、全プログラムを終えた。

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