徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)06月23日 月曜日 徳洲新聞 NO.1497 4面

看護のチカラ
感染対策は医療者の責務
信念をもち世の中に貢献
Vol.1

新連載「看護のチカラ」では、現場で奮闘する看護師を取り上げ、仕事へのこだわりや信念を紹介します。第1回は札幌東徳洲会病院の石塚孝子・看護師長。感染管理認定看護師として15年以上にわたり、医療現場での感染管理の向上に尽力しています。

石塚 孝子 札幌東徳洲会病院 看護師長 (感染管理認定看護師)ICTの(左から)赤松夏海・看護副主任、増田友里・看護主任、石塚・看護師長地域連携施設との相互査察は2010年から継続し、今年で15年目

石塚・看護師長は2000年、同院に入職し血液浄化センターに勤務。透析患者さんの内服管理や食事指導をするなか、ある患者さんとの出会いが大きな転機をもたらした。「人工血管挿入の透析患者さんが、手術創部感染によって命を落とした経験は、私にとって深い衝撃でした。感染症によって患者さんの人生が大きく変わる――この現実を前に、感染管理の必要性を強く感じました」と振り返る。

10年に感染管理認定看護師を取得。同年の診療報酬改定で感染防止対策加算が新設されたため、専従として感染管理室の立ち上げに取り組んだ。最初は周囲の理解を得るのが難しく、3年間は試行錯誤と葛藤の連続だったが、院長や看護部長、ICT(感染制御チーム)の支えを得て一歩ずつ前進。15年には、JCI(国際的な医療機能評価)認証取得に向けた取り組みのなかで、感染管理が組織全体の課題として認識され、職員の意識が大きく変化した。

19年に外来に異動となり、その後のコロナ禍では、コロナ対策本部の一員として対応にあたった。「感染経路も治療法も不明ななか、未経験の対応が求められ、看護師としての限界と向き合う場面も多々ありました。それでも患者さんとご家族の思いを尊重しながら、今なすべきことを模索し続けました」と話す。

21年からは、再び感染管理専従となった。現在はとくに、カテーテル関連血流感染症のゼロ化に取り組んでいる。また、職員研修や地域での医療講演にも注力。なかでも「手指衛生」は大きな課題であり、つねに見直しと啓発を続けている。

「感染管理は“医療従事者の責務”と捉えています。完璧なルール適用だけでなく、患者さんの尊厳や状況に応じた“落とし所”を見つけながら、柔軟で実践的な感染対策を実行することが大切です」と強調。さらに「看護師としての原点は“世の中に貢献できる仕事をしたい”という思い。現在は、患者さんとの直接的なかかわりは減ったものの、医療従事者や地域の方々への支援を通じ、今後も安全な医療環境づくりに寄与していきたいです」と抱負を語る。

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