徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)05月05日 月曜日 徳洲新聞 NO.1490 1面

TISがグループ外の病院に
初サイバーセキュリティ監査
厚労科研費用いた「HAIP」研究活動

監査で現場に赴く(右から)江苅係長、塚本・課長補佐、福田・部長代理、曽根・課長補佐、橋本副主任、HAIPメンバーの片山伸氏、岡美里氏監査のイメージ。厚労省のガイドラインに基づき実施(写真はグループ内での現地監査)

徳洲会インフォメーションシステム(TIS)は、徳洲会情報システム管理部会(SE部会)と徳洲会グループ外の病院に対し初めてシステム監査を行った。医療AIプラットフォーム技術研究組合(HAIP)が厚生労働科学研究費で取り組んでいる研究活動の一環で、病院のサイバーセキュリティ強化が目的。

2019年からグループ内で実施しているシステム監査のノウハウに基づき2月から3月にかけて行い、TIS導入管理部の福田秀樹・部長代理と橋本雄貴副主任、名古屋徳洲会総合病院の塚本庸明・情報システム管理室課長補佐、羽生総合病院(埼玉県)の江苅孝・情報システム管理室係長、吹田徳洲会病院(大阪府)の曽根洋平・情報システム管理室課長補佐の5人(いずれも徳洲会SE部会メンバー)が監査員を務めた。

監査は、まず「システム監査チェックシート」(全50項目)で指摘された資料を当該病院に提出してもらい、文書監査を実施。結果を伝えたうえで、現地監査として当該病院を訪れ、現場確認や職員へのヒアリングを行い総評、最終的な結果や改善策などを盛り込んだ報告書を提出した。

監査を終え、福田・部長代理は「感謝の言葉をいただきました。多くの病院は徳洲会のように互いに指摘したり、1病院の良い取り組みを水平展開したりする環境がなく、あらためてグループの力を実感しました」と吐露。

今回を含め、グループ外病院への監査は最終的に3施設を予定。HAIPの理事でシステム監査グループの研究リーダーを務めるTISの尾﨑勝彦社長は「医療でもAI(人工知能)の活用が期待されていますが、AIはインターネット上のクラウドに存在していることがほとんど。クローズ(閉鎖系)の環境にある院内のシステムから安全に使う仕かけが必要ですが、そもそも病院自体のセキュリティが強くなければ難しいという背景があります」と説明し、「成果をふまえ、監査の体制づくりや人材育成も含め2025年末に厚労省へ提言したいと考えています」。

HAIPとは

医療AIサービスの普及・発展を目的に、技術研究組合法に基づいて厚労相と経済産業相の認可を得て設立された非営利の共益法人。4月1日現在、TISを含めBIPROGY(旧・日本ユニシス)、日立ハイテク、ソフトバンク、大樹生命保険、日本マイクロソフト、国立成育医療研究センター、北海道大学、ジェイズ・テクノロジーなど17法人が組合員として加入している。

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