
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

Tokushukai medical group newspaper digest
2025年(令和7年)04月28日 月曜日 徳洲新聞 NO.1489 1面
肩関節に問題を抱える患者さんの情報を共有し、治療・リハビリの進め方を検討
松原徳洲会病院(大阪府)は、肩関節に何らかの問題を抱える患者さんの治療方針を協議する医師-理学療法士(PT)合同の「肩カンファレンス」を、入院患者さんには毎週、外来患者さんには隔週で開催している。
肩関節の治療は高い専門性が要求されるうえ、多くの場合、医師による手術や投薬だけでなくPTによるリハビリテーションが必要となる。また、治療後にスポーツ選手として活躍を期待する人がいる一方、家事など日常生活を送ることができれば十分という人もいるなど、患者さん一人ひとりで治療のゴールも大きく異なる。
このため同院整形外科の仁丹克則部長は「医師-PT間の情報共有・治療方針協議の場」として、以前勤務していた名古屋徳洲会総合病院、八尾徳洲会総合病院(大阪府)でも同様のカンファレンスを実施してきた。
カンファレンスでは、新規の患者さんと、PTが医師と協議が必要と判断した患者さん10~20人弱に対し、X線検査、CT(コンピュータ画像診断)検査、MRI(磁気共鳴画像診断)検査の画像を供覧しつつ、骨折の部位や程度、痛みなど患者さんからの訴え、実際にリハビリした際の可動域、術後の回復傾向など詳細な情報を共有しつつ治療方針を検討。PTから「どこまでリハビリが可能か判断するため次回はMRI検査を実施してほしい」、「リハビリのため肩のこの部分の痛みを取ってほしい」など要望が上がれば、仁丹部長が状況に応じ判断していく。
「疼痛の緩和などPTでは手が出しにくい部分に医師が介入してくれることで、難渋例のリハビリ効果も上がっていると実感しています」と病棟リハビリリーダーの谷口翔一PTは、患者さんの受けるメリットの大きさを強調する。
仁丹部長は「肩関節の治療はリハビリがなくては成り立ちません」と指摘。PTが自発的にカンファレンスに参加したいと思えるよう、興味をもちそうな関連文献を紹介したり、冗談を交えながら話すなど、フランクな雰囲気づくりをしたりするなど工夫を凝らしている。時には医師と異なる見解がPTから出ることもあるが、「多角的な視点こそ治療成績向上に重要」との観点から仁丹部長は、そうした意見にも丁寧に耳を傾けている。