徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)03月17日 月曜日 徳洲新聞 NO.1483 4面

湘南鎌倉病院
初の脳死下臓器提供
“命のリレー”を行う

湘南鎌倉総合病院(神奈川県)は脳死下臓器提供の1例目を実施した。ドナー(臓器提供者)となった同院の入院患者さんの家族の承諾に基づき、脳死判定後、心臓や肺、肝臓、腎臓などの臓器提供が行われた。臓器は摘出後、各地の大学病院に搬送され、それぞれの場所でレシピエント(移植希望者)に移植、“命のリレー”が行われた。

湘南鎌倉病院は臓器提供委員会が中心となり、脳死判定や家族への説明、臓器摘出時の動線の確認など、年に一度のペースでシミュレーションを行い備えてきた。

同委員会の委員長を務める日髙寿美・腎臓病総合医療センター長は「当院は救命救急センターの指定を受けているため、重症患者さんも多く、脳死と判定され得る状態に近い患者さんは一定の割合で発生します。ご家族にとって悲しく、受け入れがたい状況ではありますが、臓器提供という選択肢もあることを伝えながら、これからも患者さん・ご家族を最大限にサポートし、提供意思のある患者さんの思いをくみ取っていきたいです」と展望。

「臓器提供は多職種の力が必要であり、継続的に取り組んでいける院内の体制や仕組みが大切です」と指摘するのは同委員会委員である小山洋史副院長(集中治療科部長)。院内コーディネーターの卯月めぐみ看護師長は「脳死は法的に死とされますが、身体は温かく寝ている状態にも見えます。そのような患者さんから臓器を摘出することに衝撃を受ける職員もいますので、職員のケアも含めて、しっかりと対応していきたい」。

同委員会事務局の山梨貴子・事務係長は「シミュレーションと異なることもありましたので、振り返りを行い今後に生かしていきます」と抱負を語る。

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