徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)02月03日 月曜日 徳洲新聞 NO.1477 2面

日本放射線腫瘍学会
徳洲会から18演題
大会長特別企画で登壇も

日本放射線腫瘍学会第37回学術大会が神奈川県で開かれ、徳洲会から18演題の発表があった。テーマは「至誠慧眼――常識の見直しと新次元のPGRT:patient guided radiotherapy」。

「放射線治療のイノベーションの日本からの創出を」と平岡センター長パネルディスカッションで登壇する関センター長(右)、平安名副院長(左)橋本医長は、医療者が患者さんの卒煙を支援する意義も強調放射線直腸炎と漢方について発表し、今後の展望を示す藤原医長

大会長特別企画では、宇治徳洲会病院(京都府)の平岡真寛・放射線治療センター長が「日本発の放射線治療イノベーションの維持・発展を望む」をテーマに講演。平岡センター長が開発に携わった温熱治療装置と新規放射線治療装置の秘話を紹介したうえで、「放射線治療のイノベーション(革新)が日本から引き続き創出されることを願っています」と締めくくった。

パネルディスカッション「IVR医との協働と住み分け」では、吹田徳洲会病院(大阪府)の関明彦・腫瘍内科部長兼がんカテーテル治療センター長が「放射線治療後再発に対する緩和的動注療法」と題し発表。標準治療不応不耐時の症状緩和を目指し、動注療法を積極的に実施。その結果を示し、「動注療法は放射線治療に対し、併用療法としての役割だけでなく、サルベージ(再発などに対する救済治療)としても貢献できる可能性があります」と強調した。

南部徳洲会病院(沖縄県)の平安名常一・副院長兼放射線部統括部長は「放射線治療医に知って欲しい動注療法・TAEの実際」をテーマに発表。難治性頭頸部がんである上顎洞がんに対する動注化学放射線治療の国内多施設共同研究などを紹介し、「動注療法や動脈塞栓術(TAE)といったIVR(画像下治療)と放射線治療を併用(協働・共同)することで、これまで対応困難だった根治治療や緩和治療の問題点解決に寄与します」と訴えた。

ワークショップ「AIと共にある放射線治療の未来」では、同院の橋本成司・放射線治療科医長が「AI支援ソフトが寄与する放射線治療医の働き方改革!~私のPGRT紹介を含めて~」と題し発表。同院はラディザクトとサイバーナイフM6の2台体制で、年間約750件の治療を実施。AI(人工知能)支援ソフトを導入し、治療計画に割く労力を大幅に削減した結果をふまえ、「今後、AIの助けを借りれば、年間1,000件も視野に入ります」と意欲を見せた。

教養セミナー「放射線治療と漢方」では、吹田病院の藤原聖輝・放射線治療科医長が「放射線治療×漢方が切り拓く新たなフロンティア~放射線直腸炎と大建中湯を中心に~」をテーマに発表。放射線直腸炎による出血に対し、大建中湯の投与群と非投与群を比較した結果、投与群で出血率が低減する可能性を示唆。「科学的知見に立脚した漢方医療が切り拓く放射線腫瘍学における新しいフロンティア(研究開拓領域)を考察したい」と展望した。

教育講演基礎編、アフタヌーンセミナー、要望演題、一般口演で各1演題、ポスターで9演題の発表もあった。

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