徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2025年(令和7年)01月27日 月曜日 徳洲新聞 NO.1476 1面

南アでの外傷診療研修
外科医師5人が1カ月
宇治病院報告会

(左から)武内医師、岡本医長、我如古副部長、角田専攻医、日並部長が南アフリカでの研修を報告報告会には職員だけでなく、関西圏の消防関係者もWEBで参加し盛況

宇治徳洲会病院(京都府)は「南アフリカ共和国で外傷診療の研修を受けた医師による報告会」を開いた。昨年9~11月にかけて、外科の日並淳介部長、我如古理規副部長、岡本三智夫医長、武内悠馬医師、角田海斗・外科専攻医の5人を3班に分け、1カ月ずつ南アフリカ共和国最大都市のヨハネスブルグにあるクリス・ハニ・バラグワナ・アカデミック病院(3,200床)で研修を実施。5人は現地で鋭的外傷(銃創や刺創)診療について学んだ。

会はハイブリッド形式で開き、関西圏の消防関係者らも参加した。冒頭、末吉敦院長が同国での研修実施について意図を説明。日本国内で銃器発砲事件による年間死傷者数は、近年ほぼ1桁で推移し少なく、「銃創の診療戦略に関するノウハウはもち合わせていない」と指摘。2022年に起こった安倍晋三元首相の銃撃事件などに触れ、自院が高度救命救急センターでもあることから銃創対応を強化するため、今回の研修に至ったことを明かした。

そのうえで5人の医師が班ごとに報告。主にER(救急外来)と手術室で研修し、画像や動画を用いて説明した。1日100人程度の外傷患者さんが運ばれ、多い時で1日に銃創は10例、刺創は20例程度対応したこと、銃創や刺創以外では、集団暴行や児童虐待、電撃傷(感電など電気的な障害による損傷。現地では電線を盗む際に受傷)といった症例も経験した。

研修先での1日のスケジュールや診療体制、現地での生活環境なども示した。また、「おおむね泥酔した状態で受傷し、酔いが冷めてから受傷に気付いて救急車を呼ぶため、深夜・朝方に救急患者さんが増える傾向」、「自分よりも医師としての年数が少ない女性医師が難しい症例でもスムーズに手術し、他の医師への指導でも辣腕を振るっていた。自分ももっと勉強しないといけないと感じた」など、それぞれエピソードを披露した。

なまりの強い英語や医療資材の不足など、苦労した点を挙げながらも、一様に有意義だったことを強調。末吉院長や出席していた多職種に謝意を示した。

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