徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2024年(令和6年)11月25日 月曜日 徳洲新聞 NO.1468 2面
徳洲会栄養部会は10月19日から2日間、部会内に設置している介護部門の全国責任者研修を都内で開催した。徳洲会グループの介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)の栄養室責任者54人が参加、給食運営にかかわる業務スキルや労務管理を学ぶとともに、他施設の取り組みやアイデアを共有した。
全国の老健・特養から栄養室責任者が集合
初日は、部会長の鑓水弘樹・一般社団法人徳洲会(社徳)栄養部長の開会挨拶後、徳洲会介護部会の櫻井健一部会長(特養かまくら愛の郷施設長)が介護報酬改定などを講義。
その後、5施設が栄養ケア計画の進め方やマネジメント事例について発表した。自施設の取り組み、栄養部門のかかわり方、課題などを紹介。たとえば、家族が食事介助に参加することで食欲増進につながるといった多くの事例が話題に上った。
2日目はグループワークを実施。参加者は6グループに分かれ、「経費削減と収入増加」、「人手不足の工夫・外部委託とのかかわり方」、「栄養マネジメント・モニタリング」について議論した。その結果、「少ない人材でも食事を提供できるよう完全調理済み食品(完調品)を活用するとともに、今いる人材が働き続けやすい環境整備をする」、「ひとり管理栄養士の施設の場合、栄養マネジメントが似た内容になりやすい点に注意が必要」など意見が出た。
続いて、同部会臨床栄養ワーキンググループ内の摂食嚥下分科会は、徳洲会グループとして嚥下調整食の統一化を図っていることを報告。各施設で嚥下調整食を調理する際は、日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2021のどのコード(レベル)に該当するか、確認するよう注意を促した。また両日にわたり、食品メーカーによる完調品や冷凍食品を活用した食事の提案、試食会も行った。
最後に、鑓水部会長が「完調品を上手に使用することで、業務時間に余裕をつくることができ、その時間を行事食の充実や、通常の食事にひと手間をかけることができるようになります。それが食事サービスの差別化と満足度向上につながります。研修で学んだことを業務に生かしてください」と締めくくった。