徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2024年(令和6年)09月30日 月曜日 徳洲新聞 NO.1460 3面
武蔵野徳洲会病院(東京都)は9月10日、院内で西東京市医師会、小金井市医師会、東久留米医師会と合同で症例検討会を初開催した。会場とオンラインで計28人が参加。3医師会とは昨年、連携懇話会を開き、同院の特徴や診療機能などを共有しているが、症例検討会を通じ、さらなる地域連携強化を図るのが目的だ。
「地域の方々に信頼される病院をつくりたい」と桶川院長
会場とオンラインで開催し計28人が参加
冒頭、桶川隆嗣院長は「当院は開設して10年目を迎えましたが、医師会の皆さまの期待に応え、地域の方々に信頼される病院をつくりたいという思いで、これまでやってきました。本日はお忙しいところ、ご参加いただきありがとうございます」と挨拶した後、同院の紹介患者数や手術件数など実績を報告した。
続いて、同院の特徴ある3センターを紹介。小田金哲広・特命副院長(泌尿器科)が「尿路結石治療24時間センター」、江川誠一郎・整形外科部長が「大腿骨骨折治療センター」、淺見貞晴・循環器内科部長が「循環器病センター」について、それぞれ特徴や治療実績などをアピールし、「いつでも患者さんをご紹介ください」と意気込みを見せた。
症例検討は小松淳二・小金井市医師会長が座長を務めた。同院に紹介された患者さんに関し、小田金・特命副院長が「腎盂腫瘍」、渋谷肇・脳神経外科部長が「症候性両側内頸動脈狭窄」、清水佐知子・消化器内科医師が「総胆管結石性胆管炎」、木山輝郎・特命副院長(消化器外科)が「S状結腸穿通」の症例を提示。
腎盂腫瘍の症例では、国産初の手術支援ロボット「hinotori」を用いた手術の様子や、同院でのロボット手術の実績。症候性両側内頸動脈狭窄の症例では、頸動脈内膜剝離術と頸動脈ステント留置術(CAS)を比較したうえで、CASを選択した経緯。総胆管結石性胆管炎の症例では、高齢患者さんに対し内視鏡治療(ステント留置術)を選択したメリット。S状結腸穿通の症例では、メッシュプラグ(鼠経ヘルニアの手術)のS状結腸穿通と腹腔内膿瘍に対し、S状結腸切除術を施行した過程などを説明。それぞれ質疑応答で盛り上がった。
桶川院長は「多くの患者さんを紹介していただき、このような症例検討会が開けることをうれしく思います。しっかりと先生方にフィードバックしていきますので、今後ともよろしくお願いします」と謝意を示した。
最後に、三輪隆子・西東京市医師会長は「武蔵野病院には、24時間365日“断らない医療”を実践していただいていますが、症例検討会をとおして専門的な医療にも注力していることをあらためて知りました。これからも皆さんと協力して、良い地域医療を進めていけたらと思います」と誓い、閉会した。