徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2024年(令和6年)07月22日 月曜日 徳洲新聞 NO.1450 3面

患者さんのQOL向上へ
「症状緩和チーム」勇躍
福岡病院

福岡徳洲会病院の「症状緩和チーム」が精力的に活動している。同チームは、痛みなどの重い症状に苦しむ患者さんのQOL(生活の質)向上が目的で、がんに限らず、心不全など慢性疾患も対象。週1回のカンファレンス(症例検討)やチーム回診、さまざまな院内研修を積極的に実施している。

廣田部長(前列中央)を中心とした症状緩和チーム緩和ケア研修会の様子

症状緩和チームは、がんの痛みに対する「緩和ケアチーム」が前身。2019年に廣田一紀・緩和ケア部長が入職した際、対象を心不全など慢性疾患にも広げたことにより、現在の名称に変更した。廣田部長は「緩和ケアだと、どうしても終末期のイメージが強いので、より地域の方々や患者さんに受け入れやすくするために、『症状緩和チーム』としました」と強調する。

同チームは医師、看護師、薬剤師、公認心理士、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、医療ソーシャルワーカーなど多職種で構成。身体的苦痛に対応するだけでなく、心理的・精神的苦痛を取り除くためのカウンセリング、スピリチュアルな支援、さらに就労や介護など社会的問題にも積極的に対処する包括的アプローチでケアを行う。

具体的には週1回、カンファレンスとチーム回診を実施する。カンファレンスでは、主治医から介入依頼のある症例を中心に、チーム全体でディスカッションして、最適な介入方法を検討。未介入の症例も、早期介入が必要であればカンファレンスの対象とし、チーム全員で問題解決に向けて意見を出し合う。

廣田部長は「多職種のチームだからこそ、患者さんの多様なニーズに対応できます。当院には緩和ケア病棟がないため、一般病棟での対応になりますが、だからこそ治療中の患者さんに早期介入できるメリットもあります」とアピールする。

同チームは院内教育にも注力している。20年10月から3カ月に1回の頻度で「症状緩和フォーラム」を開催。テーマは院内アンケートで募集し、多職種が講師を務める。コロナ禍ではオンラインで開催し、グループ病院からの参加もあった。23年8月30日の第17回症状緩和フォーラムでは、地域の医療機関や介護施設を招いて症例検討を実施。同院を退院し、在宅で療養を続けた症例を取り上げ、それぞれの施設・職種の視点からディスカッションした。

「緩和ケア研修会(がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会)」も行っている。日本緩和医療学会が厚生労働省から委託を受けて実施する研修会で、がん性疼痛治療法、身体症状に関する緩和、精神症状に関する緩和ケアなどを学ぶ。同学会のカリキュラムをもとに第1回を23年8月20日、第2回を24年3月17日に開催、第3回は8月17日に予定。

廣田部長は「チームとして軌道に乗ってきており、次のステップに進むため、他施設見学などを行い、良いところを取り入れようと動いています。ひとりでも多くの患者さんのQOLを上げるため、一丸となり取り組んでいきます」と意欲的だ。

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