
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

Tokushukai medical group newspaper digest
2024年(令和6年)07月22日 月曜日 徳洲新聞 NO.1450 1面
「多様性に配慮した診療を」と呼びかける髙橋副院長
湘南大磯病院(神奈川県)の髙橋佐枝子副院長(循環器専門医)は、『2024年改訂版 多様性に配慮した循環器診療ガイドライン』の作成班員を務めた。同ガイドライン(GL)は、日本循環器学会が2010年に作成した『循環器領域における性差医療に関するガイドライン』の全面改訂版。
社会が複雑化・多様化するなかで、循環器診療でも性差にとどまらない多様性が求められることから、同学会や日本心臓病学会など21学会が合同で作成、3月に公表した。主に、循環器診療を行う際に配慮すべき4つの多様性(性別、年齢、人種・遺伝、社会的要因)などに関する知識や診療指針をまとめている。
全7章、Q&A形式で構成され、髙橋副院長は第2章「循環器病と性差(Gender・Sex)」の虚血性心疾患を担当。治療内容をはじめ、治療後の経過や合併症の発症率などに関する性差の有無を調べ、指針を示した。
「約2年かけて作成しました。性別で虚血性心疾患に対する治療内容そのものを変える必要性はありませんが、たとえば急性心筋梗塞の合併症では、女性のほうが院内出血(手術やカテーテル挿入など医療機関内で受けた医療行為に起因する出血)や心破裂などが発生しやすいなど、性別によって一層注意すべき合併症が明確になりました」と髙橋副院長。「多様性に配慮したGLができたことで、より最適な循環器診療が行えるようになり、患者さんのアウトカム(死亡率、合併症率、医療の質など)の改善が期待できます」と強調する。
一般的に、診療GLの作成に携わるメンバーの大半は、大学病院や公的病院の医師で、民間病院からの参加はきわめて少ない。髙橋副院長は、これまで虚血性心疾患の循環器治療の研究などに尽力していることなどが、メンバーに選ばれた背景にある。髙橋副院長は「GL作成の過程で新たに調査すべき課題なども見えてきました。さらに治療や研究を重ね、医療の質向上に貢献したいです」と意気軒高だ。