
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2024年(令和6年)07月15日 月曜日 徳洲新聞 NO.1449 3面
第50回日本骨折治療学会学術集会が6月28日から2日間、宮城県で開催された。仙台徳洲会病院の井上尚美院長が会長を務め、同院整形外科が事務局を担った。「覧古考新-半世紀の歩みと次への一歩-」をテーマに開催した本学術集会は、総演題数800超と過去最大規模となり、参加者は過去最多の2,356人を記録。徳洲会グループからはシンポジウムやパネルディスカッション、主題、一般演題、ポスターの各セッションで、15演題の発表を行った。多数の座長も担い、特設ブースの出展も実施した。
開会挨拶を行う井上院長
シンポジウムに登壇した二村センター長(左)
パネルディスカッションに登壇した芝医師(右)
学会場の一角で徳洲会をPRする巨大ブース
開会挨拶に登壇した井上院長は「学術集会のテーマである『覧古考新』は、古い事柄を顧みて新しい問題を考察するという意味です。50回の節目の学術集会にふさわしいテーマを掲げました。歴代理事長から本学会の歴史を知る特別企画や、文化講演、シンポジウム、パネルディスカッション、ディベート、主題、一般演題など目白押しです。2日間、皆さんと多くのことを共有し、これからの骨折治療を考えるきっかけになればと考え、それぞれのプログラムを企画しました」と呼びかけた。
徳洲会グループからは、湘南鎌倉総合病院(神奈川県)が7演題、仙台病院が2演題、岸和田徳洲会病院(大阪府)、八尾徳洲会総合病院(同)、和泉市立総合医療センター(同)、福岡徳洲会病院、宇治徳洲会病院(京都府)、湘南厚木病院(神奈川県)が各1演題を発表した。
井上院長は会長を務めながら、自身も「脆弱性骨折の治療-急性期からGeriatric Careまで-」をテーマとするスポンサード・シンポジウムで、「脆弱性上腕骨近位端骨折」の演題名で発表。
仙台病院での脆弱性上腕骨近位端骨折に対する治療成績を検討し、手術治療として実施している髄内釘骨接合術や人工骨頭置換術、リバース型人工肩関節置換術について、手術のポイントや症例を提示。「骨折型、年齢、受傷前ADL(日常生活動作)、骨脆弱性を考慮した手術治療法を選択することで良好な臨床成績が期待できます」とまとめた。
発表後は他のシンポジストたちとともに二次骨折予防などについて活発に討論を行った。また、歴代の理事長が登壇し在任期間を振り返りながら、次世代にメッセージを寄せる特別企画などで座長を担った。
「シンポジウム3 インプラント周囲骨折」をテーマとするシンポジウムに登壇したのは、湘南鎌倉病院の二村謙太郎・外傷センター部長。「Interprosthetic femoral fracturesの治療戦略」と題して発表した。人工骨頭置換術と人工膝関節置換術を行い、大腿骨の近位部と遠位部のそれぞれにインプラントが埋め込まれているケースで、インプラント間の大腿骨に生じた骨折の治療戦略について、症例を提示し考察を加えながら解説した。
「パネルディスカッション4 大腿骨転子部骨折に対するSh-ort Femoral Nail (SFN)法を再考する」では、仙台病院の芝太郎・整形外科医師が登壇し、「Gamma Nail (Gamma 3 Nail & Gamma 4 Nail)」と題して発表。Gamma Nailは大腿骨近位部骨折の治療に用いる髄内釘システムで、1988年に誕生し、2003年にGamma 3、2023年に最新のGamma 4が登場している。
芝医師はGamma 3、Gamma 4のそれぞれを用いた症例を後方視的に調査し、豊富な症例画像を供覧しながら、治療成績(歩行能力、画像評価)や合併症(術中・術後)について検討。「本調査での短期治療成績はそれぞれ良好でした。インプラントにかかわらず、骨性支持の獲得が重要であり、Gamma Nailは歴史もあり手技が簡便であることなど特徴があります」とまとめた。
これら演題発表以外にも、「若手セッション-骨折治療てらこや-」と題し、開放骨折や骨盤骨折などの初期治療をテーマにした症例検討ベースのセッションで、湘南鎌倉病院の3人の医師がレクチャーを行った。
また会場の一角には、徳洲会グループの歴史や活動を紹介するパネル展示などを行う巨大ブースを出展。通りかかった学会参加者が足を止め、パネルに見入る場面も見られた。
2日間の日程を終え井上院長は、学術集会の運営をサポートした関係各位に謝意を表したうえで、「学術集会として充実したものとなるよう、念を入れてプログラムの構成など考えてきました。充実した学会にするとともに、おもてなしの心で、参加した皆さんに楽しんでいただきたいという気持ちで取り組みました」と閉会挨拶を行った。