徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2024年(令和6年)03月25日 月曜日 徳洲新聞 NO.1433 4面

教えてドクター
日頃から乳房を意識

Q. 「胸にしこりがあり、何度も再検査となるのに異常なしと言われます」(26歳・女性)

野中 孝一 長崎北徳洲会病院副院長(外科) 日本外科学会認定外科専門医、マンモグラフィ読影医(AS)、乳がん検診超音波検査実施・判定医師(A)

A. お答えします。

年齢から考え、乳房内の乳腺の割合が高いデンスブレスト(高濃度乳房)の可能性があります。デンスブレストは若い女性に多く、身体に悪影響があるわけではありませんが、マンモグラフィ(乳房X線検査)で白く写るため、がんとの見分けが付きにくく、結果的に病変が見逃される可能性があります。もしマンモグラフィを受けて再検査となったら、乳がんを否定するためにもぜひ超音波検査を受けてください。

毎回検査で引っかかるのに異常なしと言われ、不安を感じる方もおられるかもしれません。「異常なし」のなかには、まったくの正常からグレーゾーンまで幅広く含まれます。グレーであっても何らかの悪影響があれば治療対象となりますが、その時点では治療するほどではないグレーの場合、経過観察が必要です。

乳がんは日本人女性の9人に1人が罹患するとも言われますから、40歳以上になれば2年に1回は検診を受けることに加え、日頃から乳房を意識すること=ブレストアウェアネスが大切です。乳房にへこみやふくらみ、ただれがないかなど月1回、自身でチェックし、異常があれば乳腺外科などを受診してください。

PAGE TOP

PAGE TOP