徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2024年(令和6年)03月18日 月曜日 徳洲新聞 NO.1432 4面
高齢者住宅と呼ばれる施設は、①介護付有料老人ホーム、②住宅型有料老人ホーム、③健康型有料老人ホーム、④サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)、⑤シニア向け分譲マンション――とおおむね5種類に分けられます。入居者さんの状態により、向き不向きがあり、契約形態や費用も異なります。また、同じ種類の住宅でも、費用や設備、サービスなどさまざまです。今回は主にサ高住について、サ高住徳洲苑しろいし(北海道)の岡本尚士施設長と増本千恵・住宅管理室長が解説します。
岡本尚士施設長(左)、増本千恵・住宅管理室長 サービス付き高齢者向け住宅徳洲苑しろいし 出張販売により、施設内で買い物を楽しむ
サ高住は安否確認と生活相談サービスの付いた高齢者向け賃貸住宅です。バリアフリー仕様で、居住スペースの床面積など細かく規定があります。基本的にフロントにスタッフを配置しますが、24時間体制かは施設によって異なります。
利用対象者は60歳以上の自立した生活が可能な方が中心で、要支援や要介護の方も入居できるところが多くなっています。費用は賃貸住宅のため、入居時に2~3カ月分の敷金が必要なところが大半です。月額費用(居住費や食費など)は施設により差があり、10~25万円程度が目安です。介護サービスを利用する場合は、介護度や収入に応じた介護サービスを別途契約します。
サ高住で提供するサービスは施設によって異なります。当施設では、①通所介護(デイサービス)、②訪問介護、③居宅介護支援、④定期巡回・随時対応型訪問介護看護、⑤食事――を提供します。これらは入居者さんのニーズに合わせて各事業所と契約していただきます。各サービスの内容は、①通所介護では入浴や日常生活動作訓練を実施、②訪問介護では訪問介護員が居宅を訪問し、食事や入浴などの身体介護、調理や掃除などの生活支援を提供、③居宅介護支援ではケアマネジャーが介護サービス計画を作成し、サービス提供機関との調整を実施、④定期巡回・随時対応型訪問介護看護では訪問介護員と看護師の訪問サービスを1日数回、時間を問わず提供、⑤食事は管理栄養士がバランスを考えたメニューを提供――などです。
関連病院の札幌徳洲会病院から無料送迎バスが1時間に4回運行しているのもメリット。受診の手続きや薬の受け取りなどは、当施設の相談員が対応します。また、同院の周囲には介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)、グループホームなど多様なグループ施設があります。たとえば、同院を退院した後に当施設に入居したうえで、認知症を発症したらグループホームに入居する、リハビリテーションが必要になったら一時的に老健を利用する、介護度が高くなったら特養に住み替えるなどの利用方法もできます。
当施設では、地域の商店が出張販売を行い、入居者さんが施設内で買い物を楽しむことができます。入居者さん同士のコミュニケーションをサポートし、より良い生活を送れるように支援しています。