徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2024年(令和6年)02月12日 月曜日 徳洲新聞 NO.1427 2面

病気のはなし142
アレルゲンに慣らす

食物アレルギーは、食物に含まれる特定のタンパク質を摂取し、免疫システムが過敏に働くことで出現するさまざまな症状をいう。遺伝要因もあるが、必ずしも親子ともに発症するわけではなく、環境要因との組み合わせで発症。症状はじんましんなど皮膚症状、下痢や嘔吐など消化器症状、喘鳴など呼吸器症状、血圧低下やアナフィラキシーショックなど神経症状――と多岐にわたり、どの診療科を受診するか悩む人もいるが、「基本的に15歳以下の子どもは、まず小児科を受診してください」と近江草津徳洲会病院(滋賀県)の中井真由美・小児科医長。

3大アレルゲン(アレルギーを起こす物質)は鶏卵、乳製品、小麦で、かつては乳幼児期にこれらの摂取を控えるよう呼びかけていたが、「今は逆にアレルゲンの摂取開始時期が遅れると、かえって食物アレルギーが出るリスクが高まるとも言われています」と中井医長は注意喚起。食物アレルギーがあっても完全除去しなくても良い場合があり、医師の適切な指導の下、アレルゲンを少しずつ摂取し続けることで、その食べ物に体を慣らし、食べられないものを減らすという。

一説には経口摂取だけでなく、皮膚がアレルゲンにさらされることでもアレルギーを引き起こすと言われており、中井医長は皮膚のバリア機能を維持するための保湿も推奨する。

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