徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2024年(令和6年)02月05日 月曜日 徳洲新聞 NO.1426 3面
TMATの活動に対する理解・協力に謝意を示す村田部長
湘南鎌倉総合病院(神奈川県)の村田宇謙・外科部長は令和6年能登半島地震で被災地支援を行っているNPO法人TMAT(徳洲会医療救援隊)の活動を報告。先遣隊の第3班メンバーとして現地入りした自らの経験談を交え、初動を中心に紹介した。
TMATについて説明した後、村田部長は今回の災害に言及した。TMATは発災した元日から1月5日までに先遣隊1~4班、合計16人の隊員を派遣。現地でのヒアリングなどをふまえた結果、医療ニーズが高く、600人ほど避難者がいたことから石川県輪島市のふれあい健康センターを活動拠点に決定。村田部長は仮設診療所を開設して応急処置や救急対応を行うだけでなく、トイレ清掃や感染防止のゾーニング(区分け)、日常生活での介助など、避難所の運営全般を支援する様子を写真とともに説明した。近隣の避難所支援や、DMAT(国の災害派遣医療チーム)へのゾーニングアドバイスのエピソードも披露した。また、道路の寸断や悪天候などで、過酷な支援環境だったことも加えた。
最後に、地元の医師がSNSでTMATに謝意を示した投稿を紹介。村田部長は「徳洲会の“生命だけは平等だ”の理念の根本は救急診療や災害医療にあると、自分は考えています。目の前の人の役に立ちたい、患者さんを断らないという概念が根本にあるからこそTMATとして、こうした活動ができると思います」と吐露。東上震一理事長をはじめ列席している徳洲会関係者に謝意を示し、「今後も災害は必ず起こります。TMATはいつでも出動できるように準備し続けたいと思っています」と締めくくった。
この後、TMAT事務局長の野口幸洋・一般社団法人徳洲会医療安全・質管理部課長が登壇。2月以降も状況を確認しながら支援活動を継続する意向を示した。