徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
Tokushukai medical group newspaper digest
2024年(令和6年)01月22日 月曜日 徳洲新聞 NO.1424 1面
医学生は医師国家試験に合格し医師免許取得後、2年間の初期臨床研修を行う。技術的・精神的に、長い医師人生の土台をつくるためだ。基幹型臨床研修病院が21施設ある徳洲会グループでは、年々、入職する初期研修医が増えており、2023年4月には過去最多の192人が入職した。
「初期研修に加え専門研修の充実にも注力」と末吉院長
徳洲会グループ研修部門統括責任者である末吉敦・宇治徳洲会病院(京都府)院長は「徳洲会の研修内容が、国が養成を目指す医師像に合致しているため」と増加の理由を推察する。
20年4月には制度変更にともない、必修診療科が3科目+選択2科目から7科目に増加した。徳洲会は、日本にきちんとした医師育成の制度が存在しない時代に、米国で研修を経験した医師や、外国人医師を招聘するなどし、米国のレジデント(研修医)制度にならい、多くの診療科を回るスーパーローテート研修や、先輩研修医が後輩研修医を指導する屋根瓦方式の教育体制などを導入。救急対応やプライマリケア(総合的な医療)を重視した研修システムを発展させてきた。
末吉院長は「一人ひとりの研修医が臨床研修に求めるニーズに徳洲会が応えています」とアピール。熱意ある研修医は、いち早く一人前の医師になるべく、多くの症例を経験したいと考えており、徳洲会では指導医の下、研修医が患者さんのファースト・タッチから主体的に診療を行い、力量を高めることができる。
また徳洲会では2年間のうち2カ月間、離島・へき地病院での診療を経験できる。「医師としての責任を強く感じる場で、大きな成長が期待できます」(末吉院長)。グループ外の研修病院からも研修医を受け入れている。
研修医は将来の医療の中心を担う重要な“人財”だ。徳洲会は今後さらに育成に力を入れていく。入職につなげる機会として「徳洲会主催の医学生向け病院説明会『虎ナビ(仮称)』の開催を計画しています」と末吉院長は腹案を明かす。徳洲会でキャリアアップしていけるよう専門研修も充実させていく方針だ。