徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2023年(令和5年)12月04日 月曜日 徳洲新聞 NO.1418 1面

「徳洲総診」
症例を言語化し共有
初のポートフォリオ大会

ホストを務めた湘南鎌倉病院の会場の様子

徳洲会総合診療医育成プロジェクト「徳洲総診」は、オンラインでポートフォリオ大会を初開催した。ポートフォリオとは、経験と省察のプロセスをファイリングした研修記録で、総合診療専門研修プログラムでは必須となる。

現在、徳洲会グループでは30病院が同研修プログラム(定員62人)を実施しており、スタートした2018年以降、17人の専攻医が登録(今年度は3人)。徳洲総診は同研修プログラムを実施している徳洲会病院を後方支援し、各病院のプログラムが円滑に進むよう促している。

ポートフォリオ大会はそのひとつで、専攻医が作成するポートフォリオの質向上が目的。第1回は湘南鎌倉総合病院(神奈川県)がホストとなり、指導医や専攻医計14人が参加した。

司会は同院の熊谷知博・総合診療科医長が務め、瀬戸悠介専攻医(1年次)が症例を発表。症例は乳腺外科から血圧コントロールについて相談された患者さんで、薬剤(抗がん剤)副作用への過敏症状に対し、傾聴と定期受診で支持療法している経緯などを説明、参加者から多様なアドバイスが送られた。

最後に、湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)の北川泉・副院長兼総合内科統括部長は「症例発表の目的のひとつは“言語化”すること。総合診療科には、必ず似たような患者さんが訪れるので、その際の助けになります」と総括した。

同プロジェクト代表を務める徳洲会奄美ブロック総合診療研修センター長の平島修・名瀬徳洲会病院(鹿児島県)副院長は「特定の先生とは上手に付き合えるが、一方で路頭に迷っている患者さんも多くいますので、そうした現状を忘れずに、これからも丁寧に対応していただければと思います」と大会を締めくくった。

大会を終え、瀬戸専攻医は「グループ病院のつながりのなか、新たな視点に気付かせてもらえたのは貴重な経験でした」と満足した表情。参加した湘南鎌倉病院の髙橋真奈専攻医(1年次)は「自分も同じように対応できるか振り返りつつ、似たような患者さんを診察する時に、今日の経験を生かしていきたいです」と感想を話した。

熊谷医長は「いろいろな現場で総合診療を実践している先生方の話を聞けるのは、専攻医にも参考になります。こうした機会を設けられるのも、多くの総診プログラムをもつ徳洲会ならでは。ぜひ継続してグループ内で学び合っていきたいです」と意気込みを見せた。

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