
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2023年(令和5年)11月13日 月曜日 徳洲新聞 NO.1415 4面
福井宗憲 千葉徳洲会病院 薬剤部長
糖尿病は、インスリン(血糖値を一定に保つ働きをもつホルモン)が適切に機能しないことで、高血糖状態が慢性的に続く病気です。かつては低血糖状態を長時間維持する薬が用いられていましたが、低血糖が認知症や不整脈などの発症リスクを高めるという研究結果が出てきたことから、現在は、できるだけ低血糖状態を避けて血糖をコントールする薬の開発、使用が進んでいます。

そのひとつがSGLT2阻害薬です。尿に糖分の排出を促す内服薬で、必要以上は排出されないため、低血糖が起こりにくいとされています。また、インスリン注射では、投与後2時間程度、効果を発揮し低血糖状態を長引かせない超即効型薬が開発されています。さらに、一度の投与で1週間、体内の血糖管理ができる持効型のインスリン注射薬も開発途上にあるなど、日々進化しています。
インスリン注射は、「糖尿病治療の最終手段」と誤解されがちで、「自己管理ができない人」という周囲の偏見から傷つく患者さんも少なくありません。しかし、患者さんの状態によっては治療の初期段階から使用することもあります。このようなマイナスイメージを払拭するため、日本糖尿病学会などが糖尿病の病名を「ダイアベティス」に変更する検討を始めるなど、糖尿病を取り巻く環境は変わりつつあります。
11月14日は世界糖尿病デーです。この機会に、ぜひ最新かつ正確な情報を把握しましょう。