
徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest

徳洲新聞ダイジェスト
Tokushukai medical group newspaper digest
2023年(令和5年)11月06日 月曜日 徳洲新聞 NO.1414 4面
八合目にある富士山衛生センター前
札幌徳洲会病院は初期臨床研修の一環として、富士山衛生センター(八合目、3,250m)での山岳地医療研修を実施した。山岳地の診療所で必要とされる医療・予防活動を、患者さんの年齢や性別、国籍、診療分野にかかわらず実際に行うことで、山岳地医療の現状や課題を学ぶのが目的。
研修は8月25日から2日間で行い、計12人の患者さんに対応。日本人だけでなく海外からの患者さんもいて、年齢も7歳から74歳までと幅広かった。対応した疾患の多くは高山病。これは酸素濃度の低い高地に行くことで、体が環境の変化に追い付かず吐き気や脱力感、めまいなどの症状を引き起こす病気だ。ほかに骨折疑いの患者さんもいた。
また、雷の影響で停電があったものの、常備してある非常灯や携行してきたライトを使用し、臨機応変な対応により、生活、研修に支障を来たすことなく終了した。
現地で指導した大城和恵プライマリセンター非常勤医師は「高山病はふだん診る機会のない疾患だと思います。限られた資機材のなか、患者さんとしっかりコミュニケーションを取り、緊急性を見極めて対応しなくてはなりません」と同研修のポイントを説明。さらに「必要であれば山岳遭難救助隊の派遣を申請しますが、確定診断が付けられないなかでの判断には、大きな勇気が必要です。また、患者さんの症状を悪化させることなく、次の医療機関につなぐことも大切になります」と強調する。
同研修を経験したのは呂嘉誠・初期研修医(2年次)と徳冨耕・初期研修医(1年次)。呂・初期研修医は「病院では画像検査や採血検査などがいつでもでき、その結果を待って確定診断を付けますが、山岳地では身体診察と問診だけで判断しなくてはならない難しさがありました。離島・へき地での研修が控えていましたので、その前に山岳地医療研修を経験でき、とても勉強になりました」と満足げだ。