徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2023年(令和5年)09月25日 月曜日 徳洲新聞 NO.1408 3面

徳洲会臨床工学部会
スコープオペレーター質向上へ
「アドバンストコース」初開催

徳洲会臨床工学部会(部会長:河村誠司・和泉市立総合医療センター技士長)は9月2日、湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)で「スコープオペレーター・アドバンストコース」を初開催した。同コースは告示研修を受けた臨床工学技士(CE)を対象に、スコープオペレーター(内視鏡下手術時に内視鏡を操作するスタッフ)の質を向上するのが目的。今後、検証のうえ全国に広めていく計画だ。

3つのブースに分かれトレーニングマシンを使って学ぶ 内視鏡の映像をもとに鉗子でリングを平面的に移動 シリコン臓器の中に隠れたガーゼを内視鏡で探し出す

スコープオペレーターは、内視鏡を操作し術野を確保することで、術者(医師)の“眼”となる重要な役割だ。法改正によりCEの業務範囲が拡大したことを受け、「医師の働き方改革」によるタスクシフトの一環として、徳洲会グループでもCEがスコープオペレーターを担う動きが加速している。スコープオペレーターは「臨床工学技士の業務範囲追加に伴う厚生労働大臣指定による研修(告示研修)」を受ければ実施可能になるが、より質を担保するために、徳洲会臨床工学部会は独自に「スコープオペレーター・アドバンストコース」を立ち上げた。

同部会関東ブロックOPWG(手術ワーキンググループ)タスクシフト部門長である及川陽平・湘南藤沢病院臨床工学科技士長は、「告示研修を受けたから終わりではなく、安全を担保したうえで臨床に入ってもらうことが大切。現在、日本内視鏡外科学会や日本臨床工学技士会などで、スコープオペレーターの認定制度はありません。このため徳洲会独自の研修プログラムを立ち上げ、試験的に開催することになりました。部会内で報告し、検証した後、全国のグループ病院でも開催できるようにしていきます」と説明する。

同コースは、湘南藤沢病院に加え湘南鎌倉総合病院(神奈川県)、四街道徳洲会病院(千葉県)、古河総合病院(茨城県)、榛原総合病院(静岡県)から9人のCEが受講。まずは座学で学んだ後、3グループに分かれ、トレーニングマシンを設置した3つのブースで、内視鏡下手術を想定した訓練を実施した。

「徳洲会独自の研修プログラムを立ち上げました」と及川技士長

ブースは①内視鏡の映像をもとに、鉗子でリングを平面的に移動させる、②内視鏡の映像をもとに、立体的なコースにリングを通し、鉗子でスタートからゴールまで動かす、③シリコン臓器の中に隠れたガーゼを内視鏡で探し、鉗子で引き抜く──の3種類。各ブースでは、ひとりが医師役(鉗子を操作)、ひとりがスコープオペレーター、ひとりが第三者的に評価する係を担った。医師役を配置したのは、術中の医師の気持ちを理解するためだ。

最後に及川技士長は「受講者の意欲があったからこそ、当コースを初開催することができました。医師の協力により、術中の医師の動きや心の中を知る機会にもなりました。ぜひ当コースで学んだことを臨床に生かしてください」と期待を寄せた。

受講者からは「自分が医師役を担当した時に、内視鏡の映像が乱れたら集中力が切れたので、実際に内視鏡操作する時は気を付けたいと思います」、「自分が映したいところが映せないもどかしさを感じつつ、練習の必要性を強く感じました」、「手術で医師が何気なくやっていることも、実際は特殊技能であることを実感しました」など感想が聞かれた。

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