徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2023年(令和5年)09月04日 月曜日 徳洲新聞 NO.1405 1面

地域医療の魅力を伝える⑱
健診で早期発見・治療
島内完結へ連携にも注力

宮古島徳洲会病院(沖縄県)院長 兼城 隆雄(かねしろたかお)

宮古島は那覇から飛行機で40~50分の距離に位置し、東京や大阪などへの直行便もあります。島の魅力は海で、当院からもエメラルドグリーンの美しい海が望めます。主産業は観光業。観光シーズンには1カ月で島の人口(約5万5,000人)を超える観光客が来島します。

当院では、島民の方から観光客の方まで、幅広い層の患者さんを診ています。急性期から慢性期まで多様な症例を経験できることを魅力に感じ、当院での研修を希望する研修医も多くいます。

宮古島と伊良部島を結ぶ伊良部大橋

島という特性上、台風の影響などで医薬品が届かなかったり、応援の医師らが来島できなかったりと、医療が厳しい状況に陥ることもあります。天候によって島内の医療レベルができるだけ変わらないように、診療レベル向上に余念がありません。また、島内の2病院(徳洲会外)と役割分担を図り、スムーズに治療できるよう調整したり、地区医師会の活動に積極的に参加したりするなど、地域連携も大切にしています。

その一環で疾患の早期発見・早期治療にも力を入れ、年間5,000人以上が健診を受診しています。現在、岸和田徳洲会病院(大阪府)の医師が週3日来島し、健診の内視鏡検査で異常が判明した場合、すぐに検査を行い、後日ESD(内視鏡的粘膜下層剝離術)などを行う体制も整えています。

しかし、要(再)検査の方の再受診率が低いという課題もあります。島内では、とくに肥満の方が多く、放置することで生活習慣病を発症するリスクが高まります。治療に踏み出していただけるよう医療講演などを行い、島の方々の健康意識向上に努めていきます。

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