徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2023年(令和5年)08月14日 月曜日 徳洲新聞 NO.1402 4面

介護&解語  ~施設からお答えします~⑮
介護のコーディネーター

ケアマネジャー(介護支援専門員)は要介護(要支援)者と介護事業をつなぐ、いわばコーディネーターです。介護保険の利用者さんのほぼすべてに担当ケアマネジャーが付き、利用者さんが、できる限り自立した日常生活を送れるようにサポートします。ケアマネジャーの業務や利用者さんとのかかわり方などについて、湘南藤沢徳洲会介護センター(神奈川県)の永島由理子管理者が解説します。

永島由理子 湘南藤沢徳洲会介護センター(神奈川県)管理者

ケアマネジャーの正式名称は「介護支援専門員」と言い、ケアプランセンター(居宅介護支援事業所)や介護施設、地域包括支援センターで働いています。現時点では各都道府県が認定・管理を行う公的資格であり、国家資格ではありません。

介護保険制度では利用者さんの立場でニーズを把握し、できる限り自立した生活を送るための「ケアプラン(介護サービス計画)」を作成、それに基づくケアのプロセスを管理・支援する「ケアマネジメント」が義務付けられています。その中心的な役割を担う職種として、ケアマネジャーは2000年の介護保険制度創設とともに誕生しました。ケアプランは介護保険制度上、利用者さん自身で作成できます。しかし、介護度ごとに定められた区分支給限度額(介護保険から給付される1カ月当たりの上限額)のなかで、介護保険に加えて地域社会の援助活動(ボランティアなど)も含めた多様なケアを、組み合わせるのは容易ではありません。その後のケアマネジメントも含め、利用者さんだけで完遂するのは、ほぼ不可能と言えるでしょう。

“利用者本位”の介護事業提供を支援

1カ月に1回以上利用者さん宅を訪問するなどしてケアプランをつねに見直し、“利用者さん本位”の介護事業が提供されるよう支援するのがケアマネジャーです(表)。

また、①給付管理、②要介護認定などの申請手続き、③介護事業の紹介に関する業務も行います。

①は、利用者さんごとに毎月、予定していた介護事業の内容と実際に利用した内容などを確認し、介護保険から支払われている費用の請求手続きなどを行います。②では、要介護認定申請の手続きなどを、利用者さんやご家族に代わって行います。③は、施設入所を希望する利用者さんに対して、適切な介護施設の紹介をするなど、介護事業の情報提供や、利用手続きをサポートします。

ケアプランセンターは「医療依存度が高い方のケアプラン作成に強みをもつ」など施設によって特徴があります。地域包括支援センターでは、利用者さんの状態に合ったケアプランセンターを紹介してくれます。

ケアマネジャーは、直接的に介護することはありませんが、利用者さんの自立生活を支援する介護の専門家です。利用中の介護事業に疑問などがあれば気軽に相談してください。

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