徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2023年(令和5年)08月14日 月曜日 徳洲新聞 NO.1402 2面

病気のはなし129
規則正しい服薬で効果
経口避妊薬(低用量ピル)

経口避妊薬は女性ホルモンの量を調整することで、望まぬ妊娠を避けたり、月経を減らしたりすることができる薬剤で、薬としての歴史は60年以上ある。排卵を抑制することで月経量が減り、避妊や月経困難症の治療に効果が得られる。

毎日決まった時間に飲むことで効果を発揮し、正しく服用した場合の避妊成功率は99.7%ときわめて高い。副作用は頭痛、吐き気、不正出血などだが、多くの場合は飲み始めて3カ月程度で治まる。重大な合併症として血栓症があり、これを避けるためにも禁煙が望ましい。オンライン診療でも薬は受け取れるが、「内服開始時には医師から説明を受けることをおすすめします」と古河総合病院(茨城県)の山内有子・婦人科医師。

初めて服用を始める日は必ず月経開始日にする必要があることや、2日以上飲み忘れると避妊効果が不安定になるなど、厳格な服薬コントロールが必要な薬だ。「不規則に飲み続けると避妊効果がなくなるだけでなく、不正出血にもつながります」と山内医師は飲み忘れた際に自己判断で服薬を続ける危険性を指摘。2日以上飲み忘れたら、医師に判断を仰ぐべきと訴えている。

また、妊娠希望があり服薬を中止する場合も、まず医師に相談するようすすめている。服薬を中止し、再び排卵が起きても、妊娠可能となるまで2、3カ月かかる場合もある。

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