徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2023年(令和5年)08月07日 月曜日 徳洲新聞 NO.1401 2面

東上理事長
「己の未熟さ知ること肝要」
医療者としての心構えを説く

「地に足の付いたマネジメントを」と東上理事長

東上震一理事長はセミナー初日、まず、医療者の心構えを説いた。医療に携わる者は経験・知識・技量について研鑽を積み、その結果として揺るぎない自信(プロ意識)をもち、命や生死の前にあっては、いつまでたっても初心者であるという謙虚な気持ちをもつことが重要と強調。「自信に満ちた心は、ともすれば傲慢に傾き、謙虚さを覆い隠し、人の痛みに鈍感な医療人になりがちです」と注意喚起した。

また、医療者は自らの不満足な治療結果を患者さんの状態や、患者さんを取り巻く環境に求めがちだが、医療者はあくまでも不満足な治療結果の原因を、まず自分の至らなさに求め、自らの未熟さを知ることが肝要。中国・戦国時代の儒家で性善説を唱えた孟子の「行有不得者、皆反求諸己」(行いて得ざるものあれば、皆これを己に反求す)という言葉を引用し、「何かを実施していく時に、うまくいかないことの原因を己の至らなさに求めるべきです」と訴えた。

さらに、何事があっても「天を怨まず、人を咎めず」の心持ちで、すべてを自分に帰着させる心構えが必要と、儒家の始祖、孔子の「君子はこれを己に求め、小人はこれを人に求む」という『論語』の一節を紹介した。

次に、徳洲会グループの厳しい運営状況を示し、目下の最大課題として、あらためて許可病床を使いきる努力を行うよう呼びかけた。各病院の運営状況にも言及、このなかで仙台徳洲会病院は東北ブロックの超規模病院を目指し、葉山ハートセンター(神奈川県)は本来の心臓専門病院として再生することを掲げた。再生への一歩として、国内外の心臓病治療の大家が集う「徳洲会国際心臓血管セミナーin葉山」を9月16日から2日間、神奈川県で開催することをアピール。海外20カ国ほどから医師を招請することも明かした。

最後に、東上理事長はリーダーシップとマネジメントの重要性に触れ、「徳洲会の院長に求められるのは、偉大なプレイングマネージャーです。いつも現場のなかにあって問題を実感し、原因を調べ、対策を考える。解決には広く意見を聞き、決断する。お高くとまったリーダーシップは不要です。地に足が付いたマネジメントこそ大切なのです」と締めくくった。

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