徳洲会グループ TOKUSHUKAI GROUP

徳洲新聞ダイジェスト

Tokushukai medical group newspaper digest

2023年(令和5年)08月07日 月曜日 徳洲新聞 NO.1401 2面

病気のはなし128
早期診断&リハビリを
五十肩と腱板断裂

40歳以上になると肩を動かす時の痛みや夜間の肩痛、腕が上がらないことが多くなる。年齢に関係なく一般に五十肩と言われがちだが、通常の五十肩は40代、50代に起こり、早期から十分な運動療法を行っていれば大部分は半年~1年で治癒する。

五十肩に症状が極めて似ている疾患に腱板断裂があり、症状のみでの鑑別が困難で、年齢が高くなるほど五十肩ではなく実は腱板断裂だったというケースが多い。MRI(磁気共鳴画像診断)や超音波検査など用いないと確定診断は困難だ。

①60歳以上、②何らかのきっかけがある(肩拳上労働など)、③肩を上げる途中で痛みがある、④自分で拳上できないが逆の手なら上がる、⑤肩を上げた状態を保てない、⑥肩甲骨後ろの筋肉がへこんでいる、⑦3~6カ月しても改善がない、もしくは悪化する――などは腱板断裂の可能性が高い。「このような症状があり、生活に支障を感じたら整形外科を受診してください」と成田富里徳洲会病院(千葉県)の吉峰史博・整形外科部長は呼びかける。五十肩は滑液包や関節包の炎症が原因であるのに対し、腱板断裂は腱板が部分的または完全に切れている状態で、断裂部が治癒することはない。年齢のせいと諦める人も少なくないが、「腱板断裂でも早期に正しく診断し、それぞれに合ったリハビリ、治療をすれば、症状寛解例は70%ほどありますし、手術治療もあります」と早期受診を促す。

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